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2020-05-23 00:00
(連載2)経済のダイナミズムと安全保障
鈴木 馨祐
外務副大臣
今回のコア業種のリストについては、一部でもコア業種の事業を行っていれば銘柄として対象となること、どの事業が該当するかの判断基準が明確になっていないこともあって、必要以上に対象の銘柄が広いのではないか等々、様々な議論があることも事実です。安全保障上の懸念以外の要素が少しでも入り込んで恣意的な指定がされることがないように、我々としても注視していくことが必要です。
実質的には一般的な外国投資家については、コア業種の銘柄であっても、役員を出すといったケース、もしくは安全保障上の懸念に該当する事業に関する重要な提案を行うということでなければ、従来と同様10%までは事前報告は不要となっていますので、基本的には問題はないと思われますが、一部に安全保障に乗じて外部のガバナンスを弱めたいとの動きがあったともいわれており、安全保障上の懸念が実際にあるのかどうか、予見可能な形で適切な運用が行われるようにウォッチしていく必要があります。外国投資家が投資しにくいというイメージは、我が国の経済の将来を考えれば、決して好ましいものではありません。
また逆に、実際に安全保障上の懸念がある投資は様々な迂回によって、表面上は極めて安全な投資であるかのように見えているケースが大半であって、今回の規制でそうしたものを阻むことができるかといえば、そこには疑問が残ります。本来阻止していかねばならない動きを実務的に見抜いていくことも極めて重要です。
何れにしても、今回の法改正が施行されればそれで大丈夫なわけではないので、本来、日本経済に必要な投資が行われず、逆に安全保障上の問題があるものが姿を変えて行われてしまうといった事態がないよう、今後とも実態的な運用をしっかりと見ていく必要があります。(おわり)
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