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2007-06-20 00:00
連載投稿(1)バンコ・デルタ・アジア問題の不思議
武貞秀士
防衛省防衛研究所統括研究官
バンコ・デルタ・アジア(BDA)問題が、ひとまず解決した。北朝鮮の資金はニューヨーク連邦準備銀行経由でロシア中央銀行に振り込まれ、北朝鮮口座のあるロシアの民間銀行への送金をすることで関係国が合意した。並行して北朝鮮は、国際原子力機関(IAEA)代表団の訪朝を招請し、北朝鮮が2月の6カ国協議で合意した寧辺の核施設の稼働停止・封印をするという初期段階の措置の履行プロセスが始まった。
マカオのバンコ・デルタ・アジアに凍結されていた北朝鮮関連資金の送金問題とは、何だったのか。この問題には、中国(政府と中国銀行)、韓国政府、米財務省、米国務省、北朝鮮(金正日国防委員長と金桂寛・外務次官)、ロシア政府(中央銀行・商業銀行)の6つの主役が登場した。
2月13日の合意のあと、原子炉のシャットダウンとエネルギー支援が順調に始まるという予測があったが、北朝鮮が凍結された銀行口座の資金の受け取りを主張し、米財務省は北朝鮮に対する制裁を課して、北朝鮮はマカオの銀行から資金を現金で受け取る以外に方法がなくなったかに見えた。しかし、北朝鮮は現金を引き出せるにもかかわらず、引き出さなかった。それはなぜか。
それよりも前、北朝鮮の口座資金を中国銀行に送金できる状態にあったとき、中国銀行が受け取りを拒否したのはなぜか。中国銀行が、米国の「制裁」を恐れたからだったのか。中国の狙いはなにか。いくつかの不思議なことがある。3月以降、「米国の金融制裁解除が先決」という点で、中朝が一致していたとき、中国は北朝鮮が自分で引き出せるマカオの口座資金の引き出しを手伝うことをしなかったところにヒントがありそうだ。(つづく)
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