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2020-04-24 00:00
(連載1)対コロナ経済政策の基本的な考え方
鈴木 馨祐
外務副大臣
緊急事態宣言も出され、国民の皆様に大変なご不便をお願いし、またご協力をいただいていることに心から感謝いたします。私自身は中国で発生した新型コロナウィルス感染症の諸外国や国際機関等との対応をしております。また、依然として中国や北朝鮮の挑発的行動が続いていることもあるので、わが国の安全保障にかかわる外交についても粛々と進めているところです。
さて、我々が現在置かれている状況の特殊性と、その結果としてとるべき経済対策の方向性について述べたいと思います。まず、一つ目の状況として、今我々が置かれている状況は、新型コロナが一定程度収束するまで長期的にヒトとモノが止まったままという事態だということです。最初の瞬間が最悪のポイントでそこから回復に向かって経済を加速させていく自然災害や金融危機とは異なると認識しています。二つ目として、日本は今でも終身雇用、長期雇用が主流で、極めて解雇がされにくい雇用環境にあるということです。これらの要因を踏まえなければ、誤った政策を打ってしまうことになりかねません。
ヒトとモノの動きが止まる事態が長期化する場合には、経済対策は二段ロケットで考えねばなりません。第一段階として、ヒトとモノが止まっている時期には、いくらカネを広くばらまいても経済的には何の意味もありません。必要なことは、一刻も早く収束させることです。具体的には、医療崩壊で犠牲を増やさないように重症者の方の数が人工呼吸器等のキャパシティを超えないように全力を尽くすことです。そして自粛中の被用者と企業を守り抜き、本当に困っている方への支援に集中することです。平時に財政健全化を怠ってきた我が国に財政的余裕はありません。だからこそ、戦略を明確にした選択と集中をしていく必要があります。
収束が見えてヒトとモノが動き出したら、そこで初めて第二段階として、いわゆる消費刺激策、特に一番傷んだ飲食や観光、輸送関係などの業界を中心にした需要喚起策を多くの国民の皆様に参加していただける形で打っていくことになります。もちろん、設備投資関係も、ビジネスリスクを軽減するような構造改革を進められるものを中心に加速するようにせねばなりません。この第一段階と第二段階の施策のタイミングを誤ると、効果が得られないことになりかねません。(つづく)
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