ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2020-04-14 00:00
(連載1)原油価格とトランプ大統領の外交戦略
岡本 裕明
海外事業経営者
原油価格の動向に注目が集まります。3月から大きく振れたその価格のいきさつと意味合いを考えてみましょう。
3月上旬に下げを加速した原油価格はそれまでの半額以下となる20ドルを割るまでひと月もかかりませんでした。理由はいくつもあります。まず、COVID-19で世界経済が停滞どころか停止し、原油の需要が激減していました。そこで原油減産を諮るため3月6日、原油価格の主導権を持つサウジアラビアがOPEC臨時会議を招集、これにOPECの非メンバーながら「プラス」と称されるロシアも参加しますが、会議は決裂します。ロシアは「ずっと減産しているのに更に減産とは何事か」と怒り、協調路線を打ち切ります。それを受けてサウジも「なら、俺も好きなだけ産油する」となったのが表面的いきさつです。
サウジとロシアの交渉決裂を受けて両国が増産に動くと報じられ原油価格下落は更に拍車がかかります。また、原油取引市場の市場規模はそれほど大きくないため価格が乱高下しやすい特徴があり、今回の交渉決裂でいわゆる価格の「底抜け」が発生したことも要因の一つでしょう。
ただこれはやや「政治的出来レース」な感もあります。この原油価格の崩落で案外困るのがアメリカのシェールオイル業界でこれが両国によるシェールオイル潰しと見られたからです。かつてOPEC原油対アメリカシェールオイルの戦いがありましたが技術革新、経営効率改善などでシェールオイル側に軍配が上がります。現在ではアメリカは世界有数の産油国となり、70年ぶりに石油の純輸出国となっています。(つづく)
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会