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2020-02-26 00:00
(連載2)ロシア帝国終期に似た中国の受難
岡本 裕明
海外事業経営者
米中通商問題は米中合意第一弾の締結にはどうにか至りました。しかし、そこまでの道のりは長く、迷走したといってもよいでしょう。香港問題は火消しの方法がはっきりせず、危機管理という点で弱みを見せました。また、今回の新型肺炎でも初動判断の誤りが指摘されています。この3つの問題すべてにおいて第一歩目を踏み間違えたところに習近平氏の今や言い訳できないところまで追い込まれた窮地を見て取ることができます。
次の問題は3月から始まる全国人民代表大会(全人代)の延期です。全人代は議事規則によると3月までに開催しなければならないことになっていますが、既に2月下旬でありながら全人代の常務委員会は昨日2月24日の延期発表の時点で新たな日程を示しませんでした。仮に全人代の予定を大幅にずらすようなことになれば4月の日本訪問もリスケジュールすることになる可能性は否定できません。中国が抱える問題は山積しているにもかかわらず、あらゆるところでマヒが生じており、実体経済については極めて大きな落ち込みが見込まれます。
1-3月のGDPは5月にも発表になると思います。6%以上を維持してきたその成長率の数字をどう作るかは中国にとってお手の物でありますしょうが、実態は相当なマイナス成長に陥っているものと思われます。習近平氏の国家主席としての地位が極めて危ぶまれてきているように感じます。
ロシア革命は日露戦争中の1905年1月に起きた血の日曜日事件を端に1917年の革命まで国内は荒れ狂います。今の中国はまさに1905年から17年の間のロシアが陥った背景に似てきています。民衆の蜂起という点では香港にみられるだけで本土内はかろうじて収まっていますが、それは文化大革命や天安門事件を経験した中高年の恐怖心がそうさせているのだろうとみています。思った以上に中国国内での政権に対する不満が高まっている可能性を否定する理由はどこにも見いだせないのです。(おわり)
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