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2019-09-16 00:00
ボルトン解任が象徴する米国の優柔不断
荒木 和博
拓殖大学教授・特定失踪者問題調査会代表
ジョン・ボルトン米大統領補佐官が解任されました。北朝鮮も、中国も、あとついでに文在寅大統領あたりも彼が去ることを期待していたことでしょう。特に今回の解任は、北朝鮮に強硬姿勢で臨むことをトランプ大統領自身が否定したことを意味するわけですから、正直なところ、話し合いでの進展はますます難しくなったと思います。
まあ、北朝鮮はこれで表面的には話し合いに応じるかもしれません。しかし、それはこの30年間繰り返してきた脅威→交渉→合意→破棄→脅威というサイクルに戻るだけのことを意味しているにすぎないのです。北朝鮮は、時間稼ぎをしながらその間に核・ミサイルの開発を進めるでしょう。挙げ句の果てに米国からは「もともとあんたの所の縄張りだし、後はよろしく。しっかりバックアップするからな。頼むぜシンゾー」ではないかと。もちろん拉致問題など「言っとくよ」で終わりでしょう。米国にとって朝鮮半島は究極的にはどうでも良いところですから。
安倍総理は「金正恩と条件を付けずに話し合う」と言いましたが、無条件に会談することで拉致問題を進展させようとすれば、片方で米国の圧力が必要になるはずです。故に、今回の米政権のボルトンに関する措置は、単に強硬派補佐官の解任という人事的な問題にはとどまりません。前の政権の対北交渉を批判してきたトランプ大統領ですが、結局大差なかったということでしょう。
何度も、何度でも繰り返し言いますが、拉致被害者は米国に頼んでも帰ってこないし、話し合いだけでも帰ってこないのです。その現実を認識し、覚悟を持たなければならないと思います。米国との協力は必要だとしても、もうボルトンの幻、あるいは米国の幻を追いかけるのはやめましょう。
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