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2019-09-03 00:00
(連載2)協調しない世界
岡本 裕明
海外事業経営者
このバラバラ感が、G7における力の均衡を壊してしまったと見たらどうでしょうか?私はトランプ大統領がなぜ、これほどの強権を持てるようになったかといえば逆に他国のベクトルが一致せず、唯我独尊に陥り、好き勝手なことをし始めたからだと考えています。トランプ現象は起こるべくして起きたとみています。
もう一つは世界をコントロールする仕組み、ガバナンスが異様に複雑、かつオープンな状態になり、かつてのような国家運営とは全く違い、他国との連携、協調、更には情報の交錯など複雑化してしまいました。その先鞭が国境なきマネーであり、世界は金融緩和という劇薬に翻弄され、マネーに引っ張られる形で世の中のぎくしゃく感がどんどん大きくなってきた、とも言えないでしょうか?とすれば「協調しない世界」が生まれた背景はリーマンショックからの約10年に起きた世界の無理な連携、そして金融緩和という雪崩のようなマネーで押し流された国境が生み出した国民と国家のエゴなのかもしれません。
北朝鮮は「俺も仲間に入れろ」とロケットを飛ばして、気を引こうとします。韓国は右往左往して腰が宙に浮いてしまっています。習近平氏は自身の体制を盤石にした瞬間に難題続きで苦悩の日々を送っています。プーチン大統領は明らかに賞味期限が過ぎて国内を抑えるが精いっぱいになっています。新興国は大国の日々の動きに振り回されています。
この世界が今後、どうなるのか、予想しがたいものがあります。ただ、安倍首相がG7で「多角的な自由貿易体制が課題に直面している」と評した点において本質を理解し、世界をまとめられる唯一のG7メンバーだと感じています。トランプ大統領とうまくやっていけるのも安倍首相です。すり寄るのではありません、猛獣使いです。首相には引き続き世界を引っ張ってもらいたいと思っています。(おわり)
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