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2019-03-27 00:00
(連載1)衝撃が走ったFRBの金融政策
岡本 裕明
海外事業経営者
専門家達だからこそ衝撃だと感じたのかもしれません。3月19日と20日に開催されていたアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)で2019年の利上げが実質的に否定され、なおかつ、連邦準備制度理事会(FRB)が進めていた膨らみすぎていた資産の縮小化を9月末で中止すると発表しました。これが想像以上のハト派的決定と受け止められました。これだけ読むと知っている人にはふむふむとなりますが、興味ない方にはだからなんのこっちゃ、ということになりそうです。これを少しでも知っておくといろいろ応用が効きます。
FRBのパウエル議長は昨年までは強気の金融政策、つまり、利上げを継続的に行い、景気の過熱感を防ぐという姿勢を貫いていました。ところが、12月の利上げ強行と2019年以降の継続的な利上げ方針に対してトランプ大統領のみならず市場から大変なブーイングが巻き起こります。18年10月以降、明白に景気の変化が見て取れたのにも関わらず大手を振って利上げをしたのです。このため、市場はショック症状を起こし、クリスマス前に株価は大きく下落し、クリスマス休暇で市場参加者が少ない中、緊迫したムードとなったのです。
一般的にはパウエル議長が市場を読み誤ったチョンボと見られています。1月にFRB議長経験者のパネル講演を機にパウエル議長は方針変更に舵を切ります。そしてこの2カ月強の間に強気一辺倒だった金融政策を180度転換してしまったのです。個人的にはイエレン前議長ならもっとシームレスに行ったであろうこのかじ取りは実に乱雑であります。ドライバーが急ハンドルを切るためバスの乗客は揺られ過ぎて気分が悪くなる、というのが妥当な表現でしょうか?
さて、FRBが金利を当面いじらない(一部では下げの予想も出ていますがまだこれは時期尚早です)ということは専門用語で中立金利にあると言います。これは景気を過熱も抑制もしないという意味で妥当な水準にあるという意味です。現在の政策金利は2.25-2.50%でFRBの当初見込みの3%越えには利上げがあと2-3回分足りないのにもう十分ということなってしまいました。(つづく)
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