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2019-03-19 00:00
最近の東アジア情勢について
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
東アジア近現代史専攻の米人学者と懇談した。同学者から、同学者の考えのほか、同学者が米国、韓国および中国の学者と協議した内容などを伺ったところ、その興味惹かれた部分を紹介したい。
同学者は、「昨年の中央公論の特集で、世界の古今東西の人物を評価して、良かったと悪かったに分けた特集があり、その後者につき、日本の近現代史では、井上寿一学習院大学学長が、石原莞爾、近衛文麿、松岡洋介、広田弘毅、東条英樹をあげた。彼らは今でも一部では人気を持つポピュリストだが、冷静に考えると、日本を破滅に導いた人物で、自分も全面的に井上氏の意見に賛成だ。韓国の最近のちゃぶ台返しの行為に多くの識者が怒っている中で、橋下徹氏がそれでもなんとか日韓の間の妥協を図るのが政治だと述べているのが印象深い。米の知識人は、現在のトランプ政権による米の国是の自由、民主、人道を蔑ろにして滅茶苦茶な外交をすることに怒りを持っている。米を除く今の世界で自由民主の主な担い手である英、仏、独、伊西欧4か国、大洋州(豪、NZ)それに、カナダ、日韓の9か国に、トランプのいる間、肩代わりしていてくれと言うのが願いだ」と述べていた。
また同学者より、「友人の韓国人学者が、安倍総理夫人が、トランプ夫人に自分は韓国料理とポップカルチャーが好きと述べたことは、トランプ大統領が壁建設で対峙しているメキシコが好き、というようなものと呆れられた逸話が好きだと述べていた。また韓国人学者が、日本の半分以下の人口の韓国から、日本へ昨年度750万人が訪問したが(日本は、250万人訪韓)、中国と違いこの人数は、政府の号令によって10分の1に激減することなどないのだと述べていた。それに引き換え、台湾はだいぶ異なり、祭(草冠、以下同)英文総統になり中国からの観光客が激減している。また、年初の習近平のこわもての台湾政策表明がある。中国人学者によると祭英文総統は、米CNNとのインタビューで日米にすり寄り、日本とは『日台安保対話』を希望した。これについては、同中国人学者によると、日本側から『検討しない』と断られた。中国が巨大になるにつれ、日中関係および米中関係は、益々重要になっている。祭英文のように外部勢力に媚びへつらえば、必ずや報いを受ける。日本の安倍総理は最近国会で『(日中は)互いに脅威とならないというラインで合意』と述べた。4月には河野外相の訪中、6月大阪でのG20サミット開催、これへの習近平主席の訪日を期待している。日本はオリンピック開催を控え、中国とも、韓国とも関係を保持、その支持を受けたい状況だと述べていた」と聴いた。
他に同学者は、「中国人学者によれば、米のトランプ大統領の貿易赤字の矛先が日本へ向かう兆しがうかがわれる。この点につき、自分が日本でインタビューした識者の多くが心配をしている。ある人は昨年の安倍総理訪中で、一帯一路へのコミットなどから、米の一部から、『裏切者』呼ばわりされていることへの影響も軽視できないとしている。ある北朝鮮問題の専門家は、最近北がハノイの米朝首脳会談の失敗を認め、それに続き、トランプをそそのかしたとして、日本批判を強めていることにつき、近い将来、妥協が図られ、経済開発となると、頼りは日本と北は考えている表れかもしれない。トランプも金を出すのは日本だと述べている可能性があると述べていた。中国の全人代が閉幕したが、李克強総理が汗をかきながらスピーチしていた姿は、今の中国の苦悩を物語るかのようだ。苦しい経済の下、軍備に突出しての予算配分は、1930年代、軍の無茶苦茶な横やりに悩んだ1930年代の日本の姿を彷彿させるものがある」と述べていた。
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