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2019-03-15 00:00
(連載1)日本企業は外国企業との提携、M&Aを進めよ
岡本 裕明
海外事業経営者
日本国内でM&Aが増えています。ただその中身は中小企業経営者の事業継承といった理由に伴うものが多く、企業規模を追求する本来の戦略的M&Aは武田のシャィアー買収など一部の巨額な案件が全体の数字を引き上げるケースが多く、必ずしも盛んとは言い切れません。日本国内経済は内需型ですので人口減とともに一般的には縮小していくと言われており、国内企業は業界再編も含め、経営効率化に努めてきました。また、日本独特のコストカットや創意工夫もあり、海外で生産するより国内の方がより安定的に、そして場合によっては低コストで生産できるようになってきています。
例えば1月28日号の日経ビジネスが「製造リショアリング」というマニアックな特集を組んでいます。リショアリングとは工場の国内回帰のことですが、今、日本に拠点回帰が起きていると報じています。理由は人件費に生産性を掛け合わせると日本で作っても採算ベースに乗る、というものです。例えば日本と中国では人件費は5倍程度の差ですが、生産性が日本の方が2.7倍あるというのです。これは論理的にはロボット化を推し進められる業種では更に差を詰めることができ、「やっぱり日本でビジネス」という機運になるのかと思います。
これは結構な話なのですが、製造コストの削減はあくまでも経理の損益計算書において直接コストの削減でしかありません。会社が儲かるかどうかは売り上げが上がるかどうか、これが最大のキーであります。日本型M&Aで業界再編を通じたコストカットはやはり損益計算書でいう直接コストのカットと一般管理費の削減であります。つまり、日本人が大好きな「削減」一方なのです。
私は90年代後半にアメリカでゴルフ場経営と住宅開発事業の再建チーム員も兼ねていました。コストカットを推し進めながらも経営改善の決め手に欠き、最終的に資産売却をしました。その際、買い手から「日本人はコストカットは上手だけどどうやって売るのか、そこがうまくない」とズバリ言われ、大変ショックを受けたことがあります。それを学んだのでしょう。私の今のビジネススタイルは投資をし、価値を向上させ、見合いの価格アップを図る、であります。カナダでは価値に対する評価を正当にしてくださりますので価格引き上げでトラブったことはあまりありません。年間契約を主流としているマリーナ事業は多分、バンクーバーでトップレートを提示させてもらっていますが、5年程度のウエイティングリストを持っています。(つづく)
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