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2019-02-22 00:00
中国人エリート青年の内話
中山 太郎
団体非常勤職員
現今、東アジアの情勢は緊迫の度合いを深めているところ、来日中のある中国人エリート青年と会話する機会があった。ご参考までにその内容を紹介したい。言論を弾圧している中国の事情から、同人の詳細な身分などは明かせないことはご容赦願いたい。
同青年は、「日本へ来る中国人の目的は色々あるが、家族友人から依頼された化粧品、薬品、文房具などいろいろだ。自分は、思う存分ネットで世界の情報を得られることだ。東京国立博物館で開催の、顔真卿の展覧会を見た。素晴らしいもので、また、日本人が中国文化を理解愛好していることがよくわかった。欧米人と東アジア人を並べ、大金持ちが、ダビンチの絵画と王義之、乃至顔真卿の書のどちらかをくれるということがあれば。100%欧米人はダビンチを取るが、東アジア人は意見が分かれるだろう。いつか、中国での国際会議に安倍総理が出席して、ホテルの掃除の人に、『お手伝いしてくれてありがとう、色々感謝します』とメモを残し、それがネットで一部流れたことがある。その時の多くの中国人は、安倍さんは漢字が書けるんだと吃驚していたのが印象に残る。自分の友人の書家が、山口県下関市にある、日清講和の話し合いの場の料亭を見学し、そこに日中の要人の書をはじめ、安倍総理とその祖父の岸総理の書があり、岸さんの書は素晴らしいものだと感心していた」と述べた。
また、「こうした事情は時々はSNSで紹介され、すぐに消される。日本へ何百万人の中国人が来て、真の日本、日本人を知る機会が増えたと言え、十億以上の人々は、まったく日本の事情に無知だ。そして、今の政府が作り上げた虚像しか知らず、いたずらに日本を怖がり、日本憎悪の念しか持たない。新中国への日本の様々な経済的技術的支援についても一切知らされていない。あの天安門事件さえ、関係者以外は最小の知識も持っていない。かって、オバマ前米大統領が日本訪問で、初めて天皇にお会いしてお辞儀の角度が低すぎると米のメディアに叩かれたが、習近平主席は副主席時代、当時の民主党政権が尽力して、天皇に拝謁した。室内に入る前の入り口での最敬礼している影が映った写真がネットに流れ、すぐに消されたが、室内にはカメラマンが待ち構えているが室外は安全と考え油断したのだと、一部反習近平の人たちに噂された。高圧的な彼の国際的イメージは悪いが、それをカバーしているのが習近平夫人だ。トランプ大統領もプーチン大統領も大の贔屓にしている。同夫人が、日本の歌手、芹洋子と親しいことは知る人ぞ知るだ。夫人の持ち歌の『四季の歌』は芹さんの歌を借りたものだ」と述べた。
さらに「最近の英字週刊誌『エコノミスト』などで、豊かになったが、幸福ではない中国人とゆう記事が載った。社会主義社会は、表向きのスローガンと違い、弱者に厳しい。例えば、庶民の中国人女性が暴行を受けたとすると、被害者である女性への厳しい叱責が出る。服装が男を誘発するものであったとかだ。農村部では、女の赤ちゃんは、間引きをして、殺していた。それが、今になり、男女の差が3千万人女性の数が少なく、それだけ、結婚相手のいない男性が出てきたと騒がれる状況になっている。村レベルでは、力のあるものが勝ち、支配者となる。その上のレベルは、わいろで支配者となり、中央は、コネでなるといわれている。コネも金もない庶民は、今の社会で上にのぼるのは不可能だ。中南海の100名足らずの真の権力者たちが、すべてを取り仕切っている社会なのだ。政府のビックデーターにすべてを支配され、個人の自由など残っていないのだ。ファーウエイ問題については自分はあまり知識はないが、友人が、西側のジャーナリストや財界人のグループの見学の手伝いを頼まれ、色々会社側に頼んだがすげなく断られた。彼のコネの力が不足していたわけだが、せっかく、中国をよく知る一団なので会社側にも良かれと思ったのにと残念がっていた。自分たちの都合だけで報道陣を受けいれる、オープンでない会社だということだ」と述べていた。
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