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2018-09-20 00:00
(連載1)AI時代の到来は時期尚早?
倉西 雅子
政治学者
ネット、新聞、TVなど、あらゆるメディアにおいてAIの文字を目にしない日は珍しく、AIこそ、今日という時代の寵児の観があります。ディープ・ラーニングの開発により一躍主役に躍り出たAIなのですが、果たして、AIは、人に替ってあらゆる物事を決定する存在となるのでしょうか。
ディープ・ラーニングは、AIに、人と同じように自ら学習し、独自に判断する能力を身に着けさせた点で、高い評価を受けています。この独自判断力こそが、行き詰っていたAI研究のブレークスルーとなったわけであり、AIをして人と同列に並ばせた、もしくは、追い越させたとも言われています。研究者の多くは、やがてAIは、全く人と同じように自らで考え、独立した意思=自我を持つに至ると主張しています。
しかしながら、この楽観的な見解には、重大な盲点があるように思えます。その盲点とは、現在の科学技術のレベルを以ってしても、生命誕生の謎どころか、人を含む生物の意思の由来さえ、全くと言ってよい程、解明されていない点です。人が、自分自身の存在の根源さえ解き明かしていない段階にあって、AIに人と同じ機能を持たせることは不可能な作業です。
仮に、人の知性の働きを人工的に再現させるならば、人の脳機能のメカニズムを完全に把握する必要がありますし、それを設計して製造する技術も特殊素材も要します。もしかしますと、このレベルに至るにはここ数十年の年月を費やしても到達できないかもしれません。また、肉体と意思とを別物とする心身二元論、あるいは、魂実在論が正しければ、人の脳を人工的に再現しても、AIに意思が発現するとは限らないのです。(つづく)
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