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2007-04-11 00:00
「東アジア共同体」への国民的理解を!
成田 弘成
桜花学園大学教授
数年前に日本国際フォーラムのメンバーとして訪中し、同国の有識者と議論して以来、「東アジア共同体」は時代の要請と理解している。中国有識者の論法は、歴史認識や台湾問題を持ち出す時には、権力的な威圧感を強く押し出すものであるので、文化研究者としての私にはかなり違和感を感じるものである。しかしながら、この数年間に何度も訪中を繰り返し、また大学キャンパス内の中国人留学生とも積極的に交流を行うことによって、「東アジア共同体」の実現を必須のものと理解し、是非とも達成すべきとの思いを強くしている。
「東アジア共同体」の実現を困難にしているものは、その構想の内容よりも、実は中国あるいは中国人へのいわば国民的な「恐れ」が起因しているように思われる。あえて共通の価値観を論じても、この恐れを根本から払拭出来るようには思われない。「恐れ」は感情的な対立を示すものであり、双方向的なものである。従って、決して日本国民だけの問題だけではなく、中国国民(そしてまた韓国国民)にもあてはまるものである。
安倍晋三首相の「美しい国」づくり政策が話題を独占しているが、アジアを念頭に置いた政策としての「日本文化産業戦略」が、たとえ「マンガ外交」と冷やかされても、上記の問題解消には、文化交流戦略として長期的には大きな意味を持つものであろう。しかし、「東アジア共同体」を更に前進させる為には、若い世代を中心に、国民的理解を得る政策を取るべきではないだろうか。端的に言えば、今最も欠けているのは、若い世代の情熱であろう。そうした情熱こそ、未来の「恐れ」を払拭できる唯一の方法である。「東アジア共同体」の議論をまだ国民の多くは理解していないし、また若い世代を歓喜させるまでには至っていない。早急に(また双方向的にも)対策を立てる必要があるだろう。
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