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2018-03-04 00:00
(連載2)受動喫煙防止について
鈴木 馨祐
衆議院議員(自由民主党)
思えば、石炭発電が急に最後の最後で重点化されたエネルギー基本計画、郵政の限度額引き上げ、受動喫煙と、既得権を持つ業界からの圧力が強い案件については、ここ数年かなり強引な形での取りまとめがされてきたことは否めません。それらについて最後まで反対し続けた自分の目からすれば、相当の反対がある状況で、党内で議論を深めること無く押し切るような手法には違和感を感じざるを得ません。少なくとも、業界の圧力がそこまで無い法案については、それがいわゆる「官邸主導」といわれるものであったとしても、今回のように急いで強引に取りまとめるということをせず、議論を深めるということが党内でも一般的に行われているわけで、そこに違和感が正直あります。
この数年、自民党内において、一部の業界など、政治に近い既得権を守るような内向きの論理が強くなってきているのではないか。ある意味、機動性を考えれば、そして既得権の規制を突破するためには時として必要な「官邸主導のトップダウンの政策決定」以上に、こうした既得権に忖度する内向きな政治こそが国民・国益にとっては問題なのではないか、私にはそう思えてなりません。今回の受動喫煙の法案をめぐる党内の動きを見たとき、そんな危惧を持たざるを得ません。
前回自民党が政権を失ったのは、よく医師会関係者や一部の議員が言うような2200億円の医療費削減によるものでは実は無い。少なくとも自民党の支持が大きく落ち込んだ最初のきっかけは、郵政復党問題であったのが数字に基づく事実です。よくスケープゴートにされている2200億円の医療費改革は、実質的には診療報酬をマイナスにするということを含め、国民負担、患者負担を減らす改革でした。業界団体によるその反対キャンペーンが非常に強かったのは事実ですが、よく言われるように業界団体への配慮が無くなったから自民党が政権を失ったのでは決してなく、内向きの政治になっていると、国民の声なき声、サイレントマジョリティーの声を受け止めきれないと自民党が思われたために政権を失ったというのが2009年の実態です。
今の国際環境、国内の状況を考えれば、政治的、政策的な混乱は許されず、今の野党に政権が委ねられる事態は断じて避けねばなりません。だからこそ、我々は自らを律する必要があるわけで、今一度、内向きの論理ではなく、日々額に汗して頑張っている多くの声なき声に耳を傾けるという自民党の原点を、改めて確認せねばならないのではないでしょうか。選挙で目に見える票への配慮が大きくなりすぎれば、大多数の国民から見放される、その危機感を再確認せねばなりません。微力ではありますが、引き続き頑張ってまいります。(おわり)
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