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2018-03-03 00:00
(連載1)受動喫煙防止について
鈴木 馨祐
衆議院議員(自由民主党)
いわゆる受動喫煙防止法案を巡って様々な動きが報じられる中、より厳しい規制にすべきという意見がかなりあったものの、先週党内での取りまとめが行われました。世界における感覚からすれば、受動喫煙対策という意味からも、シガーバーのようにそれを目的とした営業店舗以外については屋内を原則全面禁煙にして、吸う場合には外で、というのが本来の在り方のはずだと私は感じています。もちろん、外についても、ポイ捨てや歩きたばこなどは条例で規制されねばなりません。
その観点から、100平方メートルにしても150平方メートルにしても、一定の面積以下の飲食店における喫煙を例外として可能とする厚生労働省案は、言ってみれば、いろいろな利害関係者の調整の結果の妥協案として、民意や本来の政策目的からかけ離れてしまった印象が否定できません。病気の方や子供、妊婦の方々を中心に、受動喫煙のリスクなく自由に行ける飲食店の範囲がかなり制約されてしまうというのが国の政策として正しい姿なのか。喫煙の表示をするといっても、飲食店の絶対数が少ない地方においては、そのような方々の選択の自由がかなり制限されてしまうのではないか、という根本的な危惧は解決されません。
喫煙の権利との比較衡量でこの判断が妥当なのか。望まない受動喫煙を避けるという本来の法の趣旨からすれば、半分近い飲食店が店内で喫煙できる状況というのは正直、「何も無いより少しマシ」という程度のものにすぎないのではないでしょうか。その意味で、政府与党案を作成するための利害調整の結果、法案が国民世論が望むものからかけ離れたものになってしまうのであれば、イギリスなど諸外国の例をみても複数案を作成するなどして党議拘束のあり方をこの法案に関しては再考すべきだとの提案も私の方から青年局においても行ったところでもありました。
そもそも今回の政府案が取りまとめられるにあたって、真剣に原則屋内全面禁煙という方向をどこまで模索したのか、その点にも疑義が残ります。外から規制が進んできたという現状にとらわれすぎていたのではないかとの疑問を持たざるを得ません。結果的に、22日の朝の自民党の会議で様々な意見が噴出し、今の案への疑義が自分も含めかなり示されたにもかかわらず、時間切れのような形で取りまとめがされたとのことです。自分も発言後に出張のため退席せざるを得ず、両論出ていた中で通常であれば結論を持ち越すところを、一日で取りまとめられたとの情報に驚いたというのが正直なところです。(つづく)
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