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2017-12-08 00:00
高村副総裁の「日中関係」記事への所感
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
最近の専門誌『外交』所載の日中関係をめぐる高村自民党副総裁のインタビュー記事は、「一帯一路」についてなどで全面的に賛成できない部分もあるが面白かった。「小泉さんの(毎年の)靖国参拝について、考えは多様かと思いますが、客観的に見て日中関係は悪化」については、その当時現地にいた実感から、その通りだ。
「当時の中国では、対日関係で過去にとらわれるのではなく、未来思考を重視する”新思考”の動きが生まれており・・・」については、小泉氏の毎年の参拝は、結果として馬立誠氏などの「新思考」派の出鼻をくじき、比較的親日派と目されていた胡錦涛主席、温家宝総理の立場を弱めたのだ。小泉氏は結果的に中国の反日勢力を助長させた。アジアでの日中対決はいずれ避けられないにせよ、その時期を大分早めた。それも、日本国内での諸々の準備もなしにだ。現地にいると、現地法人の日本人責任者が、中国側の社長、重役とアポがすぐ取れていたのが、次の年には部長以下、その次には課長以下としか会えなくなった。トップダウン社会の中国では交渉は悲惨なこととなる。
当時よく「政冷経熱」、政治は冷めていても経済は好調だと言われた、実際は表面的なビジネスではそこそこの利益があったものの、将来のもうけが期待できる経済の根幹部門への参加は排除された。それは、欧米に押しのけられた。72年の国交開始から、営々と積み重ねてきた日本各方面の諸努力がふいになったのだ。独などの親中先進諸国のみならず、米の中国各地の文化センターなどでも、第2次大戦中の日本の進攻、それに対抗する中国への米支援のプレイアップなど宣伝をしていた。
最近、ある大学名誉教授(政治学者)の内輪の話で、戦後のポプュリストの代表として小泉氏を挙げておられたがうなずける。小泉氏は、田中派憎し、反橋本龍太郎で当時靖国神社遺族会会長だった同氏への面当てに毎年の参拝をくりかえしたのだとしか思えないのだ。現役を退きフリーハンドとなった今、小泉氏はさっぱり参拝をしておられない。対中政策には、ソフト路線、いわゆるパンダ・ハガーとハード路線、ドラゴン・スレイヤーがあるが、第3の道、ドラゴン・ハガーもありうる、その道を安倍政権は取ろうとしているやに見えるが、それには、憲法改正をはじめとした諸準備が必要だ。
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