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2017-11-13 00:00
気候変動対策に果たす機関投資家の役割
鈴木 馨祐
衆議院議員(自由民主党)
11月2日の午前、PRIジャパンネットワークと地球環境国際議員連盟(GLOBE Japan)との共催で「機関投資家による企業の気候変動リスク開示情報の活用」に関するシンポジウムを開催しました。私もGLOBE Japanの事務総長として、パネリストとして同僚議員や機関投資家の方々とともに議論させていただきました。この度、G20からの要請で金融安定化理事会にて議論されていたTCFD(Task Force on Climate -related Financial Disclosures)による提言がなされたことを受けて、機関投資家と国会議員との意見交換の場として設けたものです。
気候変動の問題が極めて深刻ななか、今後様々な点で気候変動への対応で政策が変更される可能性が高い状況です。例えば、世界的に脱石炭発電という流れが明確になっている中で、日本においてだけ石炭発電を今後30年間維持できるかといえば、そこには疑問を持たざるを得ません。その場合、将来的に税制や規制の面で、石炭に対して厳しいものが導入される可能性は否定できません。今明らかになっていないこうした政策が変更されるリスクを、企業の側が長期リスクとして織り込んで経営する必要があります。また当然投資家に対しても、こうした情報が開示されている必要があります。特にスチュワードシップという言葉に代表されるように、投資家が投資家としての責任を果たすという中に、企業の長期リスクを最小にできるよう投資を通じて行動するというESG投資という流れも最近強くなってきています。
投資家が、横串で投資先の企業の環境リスクへの対応などを比較して評価できる環境をつくることが重要です。それを法律で細かく規制するべきなのか、原則を示してソフトローで対応するべきなのか、またどのような項目が必要なのか、等々の議論がこれから進められていく段階にあります。この日のシンポジウムは、そのような状況の中で、投資家と政治家が意識を共有し知見を交換することを目的として開催されました。そして、特別講演としてノーベル賞受賞者でもあるアル・ゴア元アメリカ副大統領にお越しいただきました。今の地球の置かれている危機的な状況、そして具体的対応の重要性と緊急性について、非常に印象深い講演をしていただきました。
気候変動への対応が進むかどうかは、政治のリーダーシップはもちろんのこと、それ以上に個人や各企業の行動に大きく依存しています。だからこそ、政府の直接の規制も必要ですが、むしろ企業の自主的な取り組みを促進させるようなプレッシャーを資本の力でかけるということもとても重要です。今後とも日本経済と地球環境にベストな政策を打ち出していけるように全力で頑張ってまいります。
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