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2017-09-06 00:00
(連載1)前原民進党代表は強烈なメッセージを打ち出せるか
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
民進党の新代表に前原誠司が決まった。前原氏は国会議員と国政選挙の公認候補予定者の票で250ポイントを獲得した。地方議員と党員・サポーターの252ポイントを加え計502ポイントとなった。枝野幸男氏は計332ポイントであった。直前の予想ではもう少し票差があると思われたが、枝野氏が、国会議員票で予想以上に健闘した。とはいえ接戦というよりも、順当に前原氏が選出されたと言える。民進党から離党者が相次ぎ、党の勢いが失われていることから、民進党の分裂の危機が語られている。特に党内保守層が、離党し、結成にむけて準備がされているとされる小池新党への参加を目論んでいるといわれる。枝野氏は共産党との連携を進める方向といわれるが、民進党左派はさすがに民進党を離党して共産党に入党というわけにはいかない。つまり保守系といわれる前原氏が代表になれば、当面の分裂を避けられるという判断が、今回の選挙結果にかなりの影響を与えたと考えられる。
しかし、現在、民進党を取り巻く環境は非常に悪く、前原代表のもとでも、さらに離党者が出る可能性は高い。代表選では国会議員8人が無効票を投じた。国会議員票のウエートは重く、これからの党の方向を決める代表選で8人もの議員が、無効票を投じるというのは異例だ。それゆえに、まずはこの8人は「離党予備軍」との見方が広がっている。もちろん有効票を投じた議員の中にもかなりの「離党予備軍」が隠れていそうだ。政党交付金は政党に所属する衆参両院の議員の数を各政党に所属する議員の総数で割り、議員数の割合から算出される。助成金の半分は1月1日を基準として算出される。新党が月末に誕生することが多いのはこのためだ。おそらく小池新党は今秋に立ち上がり年末までに5名以上の国会議員を新党に入れ込んで来年1月1日を迎えることになる。まだ小池新党が立ち上がっておらず様子見の民進議員はかなりいるだろう。
新党が立ち上がり方向性が定まらなければ、民進からの離党は後援会への説明が難しい。だから現在のところ、離党議員の数は限定されている。現在の党勢では、あと1年あまりの間では確実に行われる衆議院選挙で、生き残ることができる議員はかなり少なくなりそうだ。小池新党が小選挙区の多くで候補者を擁立したら、小選挙区で民進党候補者が自民党候補者や小池新党候補者を打ち破って当選するのは容易ではない。また現在の民進党の支持率では、比例での民進党枠も非常に少なくなりそうだ。現在、比例で当選している議員は、よほどのことがないと次期衆議院選挙で当選する確率は低い。新党が誕生すれば、小選挙区で当選した議員だけでなく、比例で当選した議員も移ることができる。小池新党へ移ることを現実的に考えている議員はかなりいるだろう。
実際に都議会選挙では、民進党はわずかに5議席と惨敗であった。都議会選挙では1人区は少なく、2人区~8人区まである。それで、この結果であった。衆議院小選挙区は1人の選択であり、もっと悲惨な結果になるかもしれない。10月に衆院3選挙区で補選が行われる。小池新党はその前に設立される可能性が高い。早ければ設立時に民進を離党、小池新党の創設時議員になることも考えられる。選挙が終わり11ー12月に民進離党、小池新党への加入が最もありうるパターンだ。前原民進が離脱をさせない戦略を取るのか、出たい者は出て行け、という戦略を取るのか不明だ。いずれにしても嵐の中での船出だ。(つづく)
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