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2017-06-21 00:00
(連載2)只見線と鉄道軌道整備法改正案について
鈴木 馨祐
衆議院議員(自由民主党)
現在のバスの運行コストは年間0.5億円。鉄道復旧の場合には復旧費81億円+年間運営費2.8億円です。単純に30年間で比較すると150億円鉄道復旧の場合コストが高くなる計算となります。現在のスキームの中でのJRの負担分を除いても、公費の投入額が今後災害が再び起こらないという仮定(当該区間は過去しばしば橋梁が流失している区間)でも30年間で117億円となります。
100億円をはるかに上回る税金を投入して乗車密度49人/日の区間の復旧をすべきなのか。ここは慎重に判断せねばなりません。ましてや、81億円かけて橋梁の復旧等して乗客数が増えず10年くらいでやはり廃線せざるを得ませんという判断になってしまえば、巨額の公費投入はいったい何だったんだということになります。だからこそ、復旧の決定にあたっては、今後持続的に路線維持できるような、乗車密度や収支に関する定量的な見通しが明確になっていなくてはなりません。
また今回の鉄道軌道整備法改正案にしても、災害復旧への国費投入の要件を緩めた結果、このような事例が増えるのであるとすれば、看過できる改正ではありません。国民の税金を使うということですから、それぞれの地域の政治的圧力で国費投入がなあなあのうちに決定され、本来廃線せざるを得ない路線が、災害を口実に安易に延命されるようなことがあってはなりません。その観点から、法改正をするのであれば、少なくとも定量的な路線の収支の計画をきちんと作成したうえで厳しく客観的に誰かが責任をもって可否を判断するといったメカニズムが法的に組み込まれることが説明責任の観点からも必要です。
こうした観点から、党の行政改革副本部長として、先日の国土交通部会でもこの趣旨の発言をしたところ、この法案については、さらに精査が必要とのこととなりました。国民一人ひとりが必死にご苦労されて得たお金からいただいている税金です。その使い道については無駄や非効率、理不尽があってはならない。その思いを胸に今後とも政策をしっかり精査し、モノ申してまいります。(おわり)
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