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2007-02-11 00:00
連載投稿(2)アジア・ニューディールを目指せ
河東 哲夫
Japan-World Trends代表
アジア諸国民の間の相互猜疑心を少しでも減らすことが必要だ。北方領土問題のように戦後積み残しになっている問題を解決し、その上で1974年欧州がやった「全欧安全保障協力会議」のような発想の下に、アジアの現状維持、不戦、信頼醸成、軍備管理・軍縮について基本合意することから始めてはどうか?つまりアジア・ニューディールである。
「アジア諸国は発展の水準がまちまちで、歴史、価値観も異なるから、欧州のようには中々いかない」というのがこれまでの標準的説明だった。だが、東アジアはもはやそうでもない。都市の若者の風俗、振る舞い、意識は随分似てきた。生活水準も近似してきた。そして何よりも東アジア諸国を共通の死活的利益で結び付けているものがある。それは、自由貿易の原則だ。日本も中国も韓国も、自由貿易の原則が崩れ、経済関係の多くを政治力で解決しなければならなくなると、経済がもたなくなる。これまでは、アジアと言えば東アジア共同体のように、経済面の話が先行してきたが、自由貿易のための安定した政治的枠組みを作る話も、強化せねばならない。
欧州列強の重商主義的な領土争い、植民地獲得競争の道具として生起してきた国民国家を、アジアがそのままなぞるのも芸のないことだ。EU諸国は既にその軍隊を、大規模正規戦より小規模地域紛争、対テロ戦闘に向いたものに再編成しつつある。国民国家もリストラしていいのであり、アジアはその先頭を切ればいい。2008年サミットのテーマは、6月4日からのハイリゲンダム・サミットでもう明らかにしなければならない。日本は、今から検討し始めてももう遅いくらいだ。(おわり)
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