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2017-05-27 00:00
(連載1)いわゆる「こども保険」の実現に向けて
鈴木 馨祐
衆議院議員(自由民主党)
いわゆる「こども保険」について、報道でも様々出ており、私自身も取材をしばしば受けてますので、私自身の考えをここに書きたいと思います。まず、大前提として、幼児教育の無償化や待機児童対策など、子育て、教育をはじめとした次世代への投資がこれまで他の予算と比べてあまりにも小さかったのは事実で、これをしっかり拡充することは国としても急務だという認識は必要だということがあります。こうした負担の軽減が少子化の少なくとも経済的ボトルネックを解消することにもつながりますし、また日本の人材力という意味でも効果が大きな施策だと思われます。
一方で、これを現在の財政状況の中で、新たな財源を得て、今の様々な施策に上乗せする形で行うのか、あるいは国民負担を考えて、今の枠内で、医療や介護を含む他の予算との組み換えでやるべきなのか、という点では真摯な議論が必要です。私は、国民負担を考えれば、また国としての活力を考えれば、すでに政府のサイズはギリギリのところまで大きくなっていて、これ以上膨張させるべきではないと考えていますので、基本は後者を選択すべきだと考えています。
正直これまでの政治であれば与野党問わず、あれもこれもやるという政治をやってきていました。しかし我々の世代は、今後の直面する困難を考えれば、そして将来を考えれば、歯を食いしばって「痛み」を恐れずに今の時代に合った政府歳出への改革を進めていかねばなりません。すべての予算には大義があり、それぞれの大義に優先順位をつけることは難しいことです。しかし、それをせずにすべてをやることになれば、国民負担、財政の観点から財政が破たんしたり、経済の活力を大きくそぐことにもなりかねません。
様々な議論はありますが、今の法人税、所得税、消費税、社会保険料、財政赤字のレベルから考えれば、そして今後さらに高齢化が進んでいく現実を考えれば、さらなる負担増は不可避であって、国民負担はもはや限界に近いといわざるを得ません。そのような中では、新たな負担は最小限にせねばなりません。薬価の問題や診療報酬本体の様々な問題など、医療については改革の余地が残されていますが、それとて、「痛み」を強いるものであるので、高齢者を中心とした現在の医療提供の仕組みの維持以上に重要な大義がなければ、なかなかその改革を進めることは現実的には困難です。(つづく)
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