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2017-04-22 00:00
トランプ政権の東アジア地域協力への積極的姿勢
石垣 泰司
東アジア共同体評議会議長
ペンス米副大統領は、今般のアジア諸国歴訪中、日本の次に、4月20日インドネシアを訪問し、ジョコ大統領と会談したほか、米国の現職副大統領としては初めてASEAN本部を訪問した。副大統領は、レ・ルオン・ミンASEAN事務総長と会談し、トランプ大統領が本年の11月にアジアで開催される3つの首脳会議(比における東アジアサミット(EAS)及び米・ASEAN対話、ベトナムにおけるAPEC)に出席する予定であると明らかにしたことは、トランプ政権の世界各地域への関心の度合いと基本姿勢が次第に明らかとなりつつある中、東アジア地域への強い関心と積極的姿勢を示すものであり、歓迎される。
ペンス副大統領とミンASEAN事務局長は、会談の中で、本年対話開始以来40周年を迎えた米国とASEANとの関係は戦略的レベルのものに発展しており、米国が東アジアサミット、ASEAN地域フォーラム(ARF)、ASEANプラス国防大臣会議に引き続き参加し支持を与えることがこの地域の平和と安定に極めて重要であることが強調されたという。
上記を受けて、同20日米国ワシントンにおいても、マーフィー国務省アジア太平洋局東南アジア担当次官補代理が特別記者ブリーフィングを行い、トランプ大統領の11月の3サミットの参加予定を確認するとともに、ティラーソン国務長官は、就任後、ASEAN諸国の駐米大使とはすでに会見する機会があり、また5月4日ワシントンでASEAN諸国外相との会議を主宰する予定となっているほか、8月にはフィリピンで開催されるARFを含む一連のASEAN関連ハイレベル諸会議に出席予定であり、経済貿易関係を含め会議も目白押しである旨をさらに明らかにした。
ジャカルタにおけるASEAN事務局発表文においては、ペンス副大統領は、米国は、ASEANとの戦略的提携関係をさらに強化し、深化していくことに「コミット」していると明言したとの期待を示しているが、今後の米国の対東アジア地域協力の政策が実際にどのように展開されていくか注視していきたい。
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