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2017-04-10 00:00
国防総省が主導権をとるトランプ政権
川上 高司
拓殖大学教授
トランプ政権では国務省の予算が30%ほど削減される一方で、国防総省の予算は大幅に増加する。アメリカは明らかに国防総省が主導権をとるであろう政権になっていくことがはっきりした。まるで8年前に時計が戻ったかのような既視感を覚える。その既視感をさらに強く感じるような人物がトランプ大統領の周辺でうごめいているとしたらなおさらだ。
ブッシュ政権時代には戦争は外注化され、民間軍事会社が乱立し一大産業へと急成長した。そのうち最強で最大の規模を誇ったのがブラックウォーター社である。創始者はキリスト教最右派のエリック・プリンスで、彼は米海軍特殊部隊SEALS出身である。ブラックウォーターはイラク戦争とともに成長し莫大な富を築いたが、やがてその強引な手法が国内外で批判を浴びたためプリンスは社名を変更し、後に同社を売却した。現在は香港に拠点のある民間軍事会社を経営している。
プリンスは昨年の選挙の際にはトランプを支持し多大な寄付もした。トランプ政権で最も権力を持つバノンとも近く、今ではトランプの個人的な大使という役を担っている。最近アラブ首長国連邦の国王の仲介でロシアの要人と非公式に会合を持ったという。
その狙いがどこにあるにせよ時の政権と結びついて軍事を請け負い、財産を築くというスタイルを再び目論んでいることは間違いない。ウクライナかシリアでプリンスが暗躍する日もそう遠くはない。アメリカの外交政策が、オバマ政権時代の国務長官が主導権をとったスタイルから大きく転換していくことは間違いない。
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