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2017-04-04 00:00
(連載1)日本主導のTPPは可能か
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
環太平洋経済連携協定(TPP)はアベノミクスにとって非常に重要な位置づけがあった。アベノミクスも最近は低調だ。安倍首相が第2次安倍内閣を結成してから2年くらいは勢いもあり、新たな展望を感じさせてくれていたが、最近は中国経済をはじめ世界経済の停滞もあり、日本経済はまた活気を失いつつある。切り札は東京オリンピックとTPPの展開であった。しかし東京オリンピックの開催都市・東京は舛添前知事の問題から築地市場の豊洲移転に関する一連の問題などで混乱しつつあり、暗雲が立ち込めている。
頼みのTPPに関しては、新たに選出されたアメリカのトランプ大統領はTPPから「永久に離脱する」とした大統領令に署名した。世界経済の4割を占める巨大貿易圏構想は旗振り役のアメリカの離脱で、トランプ政権下での発効が絶望的となった。安倍首相は、アメリカ抜きのTPPは意味がないとして、トランプ大統領の説得に精力を注いだが、これは全く功を奏しなかった。
今、アメリカ抜きのTPPの展開が検討されている。アメリカ抜きTPPは迫力には欠けるが、日本にとって十分に魅力がある。参加国は日本の他にベトナム、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、ペルー、メキシコ、チリとなる。将来性のある国が多く日本にとっては資源大国が入っていることは価値がある。ベトナム、マレーシア、シンガポール、ペルー、メキシコなどは今後、かなりの経済成長が見込める有望国だ。ブルネイ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、チリなどは、天然資源や食料資源などで資源小国日本をカバーしてくれる。
アメリカが入らなくても加盟国は魅力がある国なのだ。アメリカ抜きの11カ国の中では、日本はGDPが44%でダントツ一位の影響力を持つことになる。アメリカ主導TPPの位置づけが日本主導TPPに性格が変わることになる。米国とは個別に友好関係、貿易協定を持てばいいわけで日本が自由貿易を進める上ではプラスになりそうだ。日本の責任は重くなるが、それだけアジア・太平洋地域における影響力を持つことに繋がる。(つづく)
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