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2017-03-17 00:00
(連載1)注目される韓国の次期大統領選挙
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
韓国憲法裁判所が、朴槿恵大統領の罷免を認める決定を言い渡した。大統領の弾劾による失職は韓国憲政史上、初めてとなる。憲法裁判所は9人の憲法裁判官で構成されているが、1月31日に所長が任期満了で退任したため、今回の判決には8人が審理することとなった。3人以上が反対すれば否決されたわけだが、反対したのは2人以下となる。朴大統領弾劾を求める圧倒的な韓国国民の世論も影響したと思われる。
現在、韓国は多くの外交、経済、政治、社会の課題を抱えている。朴大統領が罷免され、新たな大統領となったとしても容易に解決できる状態ではない。混乱の渦の中に入っていく感じだ。特に大きな問題は、北朝鮮問題とそれも関わる形で、中国とアメリカからの強い圧力がかかり、韓国は板挟みの状況にある。北朝鮮の核開発やミサイル発射などの挑発もあり、韓国はアメリカのTHAADシステムの配備を決定した。
これに対して、中国は猛反発をしており、露骨なまでの制裁を加えつつある。THAAD配備の用地を提供したロッテに対しては、ロッテ製品不買および中国内プロジェクト取り消しなどが行われ、韓国の観光産業に大打撃を与える中国観光客の訪韓制限なども実施されている。韓国経済は厳しい状況を迎えており、中国への輸出に依存してきただけに、大きなダメージが予想される。
軍事的にはアメリカとの同盟があり、北朝鮮の脅威が高まれば、当然、アメリカに依存しなければならない。また、オバマ政権であれば、「交渉」による落としどころを探れたかも知れないが、今は、トランプ政権だ。トランプ政権は韓国にも中国にも厳しく向かう姿勢をみせている。しかもアメリカは貿易面でも韓国に圧力をかけている。アメリカ政府は韓国の鉄鋼製品のりん銅に対して、予備判定時の2倍を超える反ダンピング関税を決めた。アメリカの貿易赤字の解消を求めている。つまり、中国寄りに行くのも地獄、アメリカ寄りに行くのも地獄という状態になっている。(つづく)
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