ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2016-11-25 00:00
(連載2)崔順実ゲート事件がもたらす韓国のリスク
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
第二に社会的リスクだ。朴大統領が辞任しなければデモは過激化する可能性がある。若者にも火がついてきている。社会的な暴動に至る可能性がある。デモや集会を同じように繰り返すだけでは物足りなくなる。実際の変化を求め、それが実現できないなら、暴動につながることが予想されるのだ。朴大統領が辞任しないなら、力尽くでも辞任させる、という発想になる。暴動が起きてくると、朴政権は噂されている戒厳令を敷く口実を得る。これまでも言論統制などではかなりの規制をしてきた政権である。可能性なしと言える状態ではない。そうした事態に陥れば、経済の混乱にも拍車がかかることになる。
第三に安全保障リスクだ。韓国の外交機能はほぼ失われている状態だ。しかもアメリカも大統領選挙が終わったばかりでリーダーシップの空白期にある。トランプ大統領が誕生するのは来年の1月20日。それまではオバマ大統領はレームダック的な存在になっている。大胆な対応はできない。韓国の混乱に乗じて、北朝鮮が仕掛けてくる可能性も否定できない。実はAPECが遠く離れたペルーで開催されている今は非常に危険な時期である。
韓国の大統領は国民の支持を失い、大規模な退陣要求のデモが起きている。アメリカは大統領交代の狭間の時期にある。そしてAPEC会議にはアメリカのオバマ大統領、中国の習近国家主席、ロシアのプーチン大統領、日本の安倍首相が参加している。韓国はありえないくらい脆弱な防衛体制に置かれている。朴大統領の退陣を求める大規模デモ・集会の背後に北朝鮮の工作員がいるともいわれる。
韓国の指導者が明確でない時期だ。混乱が長期化すると3つのリスクは相乗的にリスクを高め、想定不能なことが起きるかも知れない。連動する2つのポイントが重要になる。この混乱が短期で終わるのか、長期化するのか。誰が朴大統領を引き継ぐ大統領になるのか。次期大統領の候補者選びも急ピッチで行われることになりそうだ。(おわり)
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会