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2016-09-02 00:00
(連載1)台湾・蔡英文政権の展望
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
5月20日に、馬英九・国民党政権から蔡英文・民進党政権への政権交代が行われてから3ヶ月以上が経った。蔡総統への期待は高い。ただこの期待の高さは失望へと変わる可能性もあり、注意が必要だ。世論調査会社「台湾指標民調」は8月15日に世論調査を発表している。
蔡総統への支持率は、5月下(59.3%)⇒6月上(57.0%)⇒6月下(59.8%)⇒7月上(57.0%)⇒7月下(55.8%)⇒8月上(49.2%)と徐々に低下している。5月下旬から8月上旬の間に約10ポイント下がっている。蔡総統への不支持率は、5月下(20.0%)⇒6月上(20.0%)⇒6月下(20.3%)⇒7月上(21.3%)⇒7月下(25.3%)⇒8月上(32.5%)と徐々に上がっている。5月下旬から8月上旬の間に約12.5ポイント上がっている。
蔡政権への支持率は、5月下(50.2%)⇒6月上(50.6%)⇒6月下(54.6%)⇒7月上(53.2%)⇒7月下(50.2%)⇒8月上(45.5%)と徐々に低下している。5月下旬から8月上旬の間に約5ポイント下がっている。蔡政権への不支持率は、5月下(16.3%)⇒6月上(22.8%)⇒6月下(23.5%)⇒7月上(23.4%)⇒7月下(32.3%)⇒8月上(39.8%)とかなり高まっている。5月下旬から8月上旬の間に約23.5ポイント上がっている。
総じて支持率は低下傾向であり、不支持率は上昇傾向といえる。蔡英文政権は国民党の親中路線を断ち切り、より独自路線に移行するというものだ。もちろん一気に方向転換するというのではなく、中国との関係も保ちながら、徐々に独自的路線を打ち出し、共存共栄を図ろうというのだ。しかしこれは至難の業だ。蔡政権の船出は逆風を覚悟してのものといえる。中国は「一つの中国」を基本とする92年合意の確認を要求してきた。蔡総統はこの要求をそのまま飲むわけにはいかない。蔡総統は就任演説では「一つの中国」原則を中台双方が確認したとされる92年合意への言及を避けている。明確に独立や二つの中国を主張しているわけではないが、「一つの中国」の確認もしないのである。こうした曖昧な態度に中国は様々な形で実質的経済制裁を加えてきている。(つづく)
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