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2016-08-28 00:00
(連載2)問題多発でも未来があるブラジル
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
現在の混迷だけをみるととんでもない国というイメージだが、5年、10年というスパンでみれば、ブラジルは世界で有数の潜在的優良国だ。豊富な資源がある。現在、原油や天然ガスを含めた天然資源の価格が下がっているが、これがずっと続くわけではない。資源大国であることは非常に大きな価値がある。広大な土地を持っており、農業大国でもある。しかも世界で有数の近代的な大規模農園を運営する力がある。
ブラジルの農業の発展には日系ブラジル人もかなりの貢献をしてきた。工業技術力もかなりある。世界のトップクラスとはいかなくても自国で製造する技術力を持っている。2015年のデータでは、ブラジルは自動車生産台数で世界の9位につけている。かつての世界の工場であったイギリスは13位だ。自然災害も比較的に少ない。洪水はあるが、大地震は少ない。国際政治的にも安定していて、平和が保たれている国でもある。
重要なポイントは、若者が多いことだ。これは日本や中国と大きく異なる。経済成長において人口ボーナスは重要な要素だ。日本も少子高齢化に苦しんでいる。経済成長を遂げた中国も若年層の人口減は将来的な経済成長のブレーキになるだろう。ブラジルは違うのだ。ブラジルの人口はまだ増えており、若者が多い。現在、不況で彼らが失業しており、若年パワーを活用できない状況だ。状況が改善すれば、一気に若年パワーが社会を成長させるだろう。
ブラジルには日系人も多い。日本とブラジルとは地球の反対に位置するが、様々な結びつきがあり、感情的にも友好的だ。治安の回復が最大の課題だろう。景気がよかった2014年までは治安はずいぶんと改善されていた。つまり、経済の回復の切っ掛けさえつかめれば、治安も回復し、また「未来の国」の称号を得ることなるのだ。混乱し、低迷している今のブラジルは「買い」だ。(おわり)
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