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2016-06-14 00:00
(連載2)韓国とヒロシマと核兵器
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
私の恩師である湯崎稔教授(現在の湯崎広島県知事の父)は、爆心地復元調査をおこなった研究者だ。すべての家に誰が住んでいたかを明らかにする中で、当時の広島市に住んでいた韓国・朝鮮人は1万人に達していなかったのではないかと言っていた。犠牲者の数はおそらく3000~4000人と見積もっていた。だから問題ではないというのではない。それ自体、かなり大きな数字であり、しっかりと考えなければならない大きな問題だ。とにかく大きな数字を使えばいいという態度こそ事実を歪曲するものである。湯崎教授はこのことを何度も関連の団体に申し入れたが、結局は信ぴょう性のない大きい数字だけが使われたという。
オバマ大統領は演説の中で、韓国人被爆者についても言及した。これは良かった。そこで数千人の韓国人の犠牲者と言ったことも問題視されているという。私は現実に近い数字であろうと思う。誤解の無いようにもう一度書くが、数千人だから問題ではないと言っているのでは決してない。大きな問題である。とにかく信ぴょう性のない大きな数字を使うことの方が信頼性を失い、説得力を減らすと言っているのだ。
こうしたことを書きながら私が主張したいことは、韓国は今、最も重要な課題から離れてしまい、袋小路に入り込んでいるのではないかということだ。朝鮮半島を非核化することは、韓国にとって最優先する課題のはずだ。ヒロシマ・ナガサキの核兵器反対の主張に、世界で最も賛同すべきは韓国であるはずだ。北朝鮮は通常の武力や経済力では今の韓国とは大きく差を開けられた。しかし、核兵器を保有している。そして北朝鮮は今も、ソウルを核兵器で火の海にすると脅しているのだ。
韓国はこの状況をどれだけ深刻に考えているのか、正直わからない。朝鮮半島の非核化にはアメリカや日本との連携は不可欠なはずだ。これからの平和を志向するという姿勢が求められている。ここに日本と韓国が一緒に活動をし、その共同の活動の積み重ねから過去の歴史認識の溝も徐々に埋まるはずだ。朴大統領はG7サミットやオバマ大統領の広島訪問の間、アフリカへ訪問している。安倍政権は朴大統領に日本に来ることを誘ったという。東アジアが不安定な中、日米韓の連携は最もプライオリティを高くしてもいいと思う。韓国の外交にずれを感じてしまう。(おわり)
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