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2016-03-15 00:00
(連載2)日本にとって、インドは次の時代のパートナーか
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
日本にとっては非常にいい形になりました。現在のところ、インドでの日系企業の数は1000社程度。決して多くはありません。中国の日系企業の数に比べたらほんのわずかに過ぎません。インド独特の社会文化も日系企業が入りにくい要因です。慣れない食文化や衛生状況も日本人や日本企業が躊躇する要因。それでも未来の可能性をかって、今、日系企業も入り込みつつあります。インドは全体としては極めて親日です。日本人も仏教の聖地ということもあり、インドにはいいイメージがあります。その点では非常に居心地はいい国です。辛いものが苦手な私には食生活は苦行のようなものですが。
こういう状況のなか、日本とインドの両首脳はムンバイ―アーメダバード間(505キロメートル)への日本方式新幹線導入に合意しました。この鉄道建設は総事業費約9800億ルピー(約1兆8000億円)に上る巨大プロジェクトです。インドではまだいくつも新幹線構想があります。そこにどれだけ日本企業が食い込めるかはまだわからないところがあります。しかし関係を強化していけば、インドの社会インフラの構想・企画・実践に日本企業が関わる可能性は高まります。日本の持つ社会インフラ整備のノウハウはインドでもかなり有効のように思えます。安倍首相とモディ首相との交流も順調のようです。今年1月に安倍首相はインドを訪れ、日本とインドが海洋安全保障の協力強化することに合意しています。安倍氏は両国の連携が「世界の2国間関係の中で最も大きな可能性」を秘めていると語ったと伝えられます。
私はモディノミクスは着実に成功していくと思っています。課題は山ほどあります。カースト制度のもとの複雑な社会構成と社会環境、ヒンズー教徒とイスラム教徒との対立、未熟な社会インフラ、悲惨な衛生環境、非効率的なビューロクラシーなど、挙げるときりがありません。しかしそれを変えていくのは外国からの資本流入と国際的な社会・労働文化です。すでにIT産業ではかなりこれが起きています。おそらくこの5年~10年でかなりは変わるのではないかと思っています。
私もインドには大きな魅力を感じています。日本での時間の感覚を5倍くらいには長くして、ゆっくりと付き合う感覚になれば、インドとの事業は必ず実を結ぶと思います。インドは日本にとって次の時代のパートナーとなると思っています。インドとの文化交流など幅広いアプローチが必要でしょう。モディ政権時代のうちに、しっかりとした関係を築いておきたいものです。(おわり)
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