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2016-03-12 00:00
米大統領選におけるネオコンの嘆き
川上 高司
拓殖大学教授
3月1日のスーパーチューズデイでは、トランプの快進撃はますます加速した。11の州で予備投票が行われ、7つの州でトランプが勝利した。テッド・クルーズはかろうじてテキサス州を制覇したが、ルビーオにいたっては2~3番手に甘んじている。CNNの出口調査では、大統領として相応しいのはルビーオだと多くの投票者が感じている。クルーズは価値観が同じだという共感を得ている。だが、その感情が投票には結びついていない。実際には多くの国民は既存のシステムを破壊することをトランプに望んでいる。その期待がトランプを勝利へと導いているのだ。
このままいくと、トランプが共和党の候補になるかもしれない。そんな悪夢にさいなまれているのが共和党の中でのウルトラ保守のネオコンたちである。かつてブッシュ政権時代にイラク戦争を推進した彼らは、トランプが共和党の掲げる理念とは相容れず、「アメリカの外交政策が破壊される」と眠れぬ夜を送っている。
トランプは、イラク戦争は世紀の大失敗と批判しパレスチナ問題はどちらにも汲みせず、プーチン大統領とはうまが合うといい、アメリカが世界の警察官であるかどうかについては「何故アメリカばかりが請け負わなければいけない」と、共和党の政策方針には真っ向から対立する。彼の放言を聞いていると民主党のクリントンが保守派に思えるほどである。
ネオコンの代表格であるエリオット・コーヘンやエリオット・エブラハム、ビル・クリストルも「トランプよりヒラリーのほうがまだまし」と、究極の選択も視野に入れ始めている。あるいは「第3の候補」の擁立もあり得る。すでに前回の候補となったミット・ロムニーの名前が取り沙汰されている。ワシントン・エスタブリッシュメントへの挑戦者となったトランプと、その牙城を守ろうとするネオコンの闘いが始まった。
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