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2016-01-08 00:00
(連載1)アメリカが中国に経済制裁をする可能性はあるか
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
南シナ海・スプラトリー(南沙)諸島での緊張が高まっています。中国がスプラトリー諸島の人工島に建設した滑走路に航空機を着陸させ、南シナ海での制空権の確保を主張しています。この運用テストは民間機によるものといわれていますが、これが軍機になることはほぼ確実で、さらに混乱が深まる様相です。
オバマ政権はこうした一連の挑発的行為を厳しく批判しています。アメリカ国務省のカービー報道官は「争いを複雑にしエスカレートさせる行為を自制するとした約束事に反する」と中国を批判しています。中国はこうした行為を主権内での当然の権利としており、このまま対立はエスカレートしていく可能性が高まっています。スプラトリー諸島はいわばチキンゲームの場と化しています。
このスプラトリー諸島海域は、中国、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、台湾などが領有権を主張しています。ここに中国の軍事基地が作られるとなると、一気に緊張が高まります。中国の海軍、空軍力にまともに対抗できる国はありません。しかし、この地域が中国の支配下になることはアメリカにとっても大きな問題です。この地域への中国の進出にはアメリカも阻止する側として積極的に加わっています。今はまだ神経戦ですが、ちょっとしたことで軍事衝突にもなりかねない状況です。中国も強気で進出を進めており、このままではかつてのキューバ危機のようにスプラトリー危機が訪れてもおかしくありません。
私が注目するのはアメリカが経済制裁を決意する可能性です。アメリカは別件といえますが、サイバー攻撃でアメリカ企業の秘密を盗み出している中国の企業や個人に対して、大きな不満を抱いています。すでにアメリカ政府は経済制裁を検討していると伝えていると言われます。こうした状況のもとに、スプラトリー諸島関連でなんらかの事件が起これば、アメリカ世論は経済制裁などの手を打つことを要求するようになるでしょう。(つづく)
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