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2015-12-11 00:00
(連載1)「爆買い」頼みの危ういGDP皮算用
田村 秀男
ジャーナリスト
内閣府が16日に発表した2015年7~9月期の国内総生産(GDP)の速報によると、年率換算で実質成長率は0.8%減、名目成長率は0.1%増となった。4~6月期に続き、2期連続の実質マイナス成長であり、民間設備投資の失速が大きく響いた。実質マイナス成長に終わった昨年度の消費増税ショックを引きずる日本経済に、チャイナリスクが追い討ちをかけた。
アベノミクスは効力を失ったのだろうか。甘利明経済財政相はマイナス成長の主因は在庫投資の減少によるとし、企業収益の改善を背景に今後も景気は緩やかな回復基調が続くとみる。「賃上げの継続により所得環境が改善し、個人消費は持ち直していく」「設備投資も増加していく」「10~12月期はプラスに転じると思う」と甘利氏は楽観する。
だが、実のところ、景気の地合いはかなり弱く、成長力に乏しい。今年度の4~6月期、7~9月期の名目GDPの主要項目の前年同期比増減額を、外国人旅行者の支出額増減と比較すると一目瞭然、外国人旅行者の消費支出増加額は他の内需項目をすべて上回っている。GDPの6割を占める個人消費をはるかにしのぐし、7~9月期は民間設備投資増加額の3倍だ。外国人旅行者が日本経済の成長を下支えしている。
観光庁調査で、7~9月期の外国人支出を国籍・地域別にみると、中国が4660億円で全体の47%を占める。続いて台湾が1389億円で14%、香港が800億円の8%、韓国も799億円の8%という具合で、中国人が日本で落とすカネの額は他を圧倒している。中国人による「爆買い」さまさま、といったところである。(つづく)
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