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2015-11-12 00:00
(連載2)GDP600兆円は2、3年で達成できる
田村 秀男
ジャーナリスト
法人税実効税率引き下げのほうは、経済産業省官僚と財界の総意のようだが、これも財務官僚の手にかかると、600兆円の達成を阻害する方向に進んでしまう。日経電子版11月2日付によると、政府は企業の国際競争力を高めるため国税や地方税から算出される法定上の法人実効税率を17年度に20%台に引き下げる方針で、16年度には今の32.11%から30.99%以下に引き下げる方向で調整に入った。
そのかわり、企業の設備投資を促す目的で時限的に設けた設備投資減税などの減税額を減らすという。足し算、引き算で帳尻を合わせるいつもの財務官僚のペースである。一部食料品の税率据え置きの消費税増税と法定法税率の引き下げの組み合わせで、いったい経済は成長し、脱デフレに寄与するとでも信じているのだろうか。
12年末にスタートしたアベノミクスの成果を見ると、「第1の矢」異次元の金融緩和効果で日銀資金は6月末までに181兆円、9月末までに200兆円以上も増えた。6月末までに企業と金融機関の内部留保である利益剰余金は80兆円増えた。日銀資金の増発に誘導されて円安が進行し、企業は収益を大幅に増やしているが、多くは内部留保となって蓄積する一方だ。財務省の法人企業統計によると、14年度の企業全体(金融機関を除く)の税引き前利益は4兆円増えたが、利益剰余金は26兆円も上積みされた。法人関連税の増加額はゼロだ。
利益剰余金増加はいわばアベノミクスのおかげである。その80兆円のうち50兆円を国内向け設備投資や賃上げに回せば、14年度490兆円のGDPはぐっと600兆円に近づくだろう。投資や所得増による波及効果でGDPは大きく飛躍するからだ。設備投資減税は廃止どころか、強化すべきだし、代わりに内部留保に課税すべきではないか。(おわり)
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