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2006-12-06 00:00
日本は「東アジア・サミット」を重視すべし
諸澤 宏
大学院生
第1回「東アジア・サミット」が終わり、早くも1年が経とうとしている。その間、「東アジア共同体」に関する多くの議論がなされ、また関連する出版物も多々見られた。第2回「東アジア・サミット」は近くフィリピン・セブ島で開催予定であるが、日本は今後どのような外交を展開すべきだろうか。まず第一に言えることは、日本は「東アジア共同体」をめざすプロセスとして、「ASEAN+3(日中韓)」よりも「ASEAN+3(日中韓)+3(印豪新)」を重視すべきだということである。
理由は、「東アジア共同体」は、自由、人権、民主主義などの普遍的価値を実現する手段であるべきだが、「ASEAN+3(日中韓)」の枠組みではその実現が難しいということである。共産党の一党独裁体制である中国、ベトナム、そして軍事政権による事実上の独裁が続くミャンマーが大きな比重を占めている「ASEAN+3(日中韓)」の枠組みでは、自由、人権、民主主義などの普遍的価値を声高に主張するのは、実質的に日本のみである。同じ民主主義国のインド、豪州、ニュージーランドが「東アジア共同体」(「東アジア」という名称が不適当であれば、名前は変えればよい)に参加することは、日本にとって大変心強いことである。
この関連で、第1回「東アジア・サミット」終了後、中国の温家宝首相が「サミットへのロシアの参加を歓迎する」と述べ、日本のサミット参加国拡大の動きを逆手にとり、拡大を積極的に容認しようとしたのは、警戒を要する動きである。なぜならその狙いは、「東アジア・サミット」という風船を膨らませて、これを空中分解させようとするものだからである。ロシアは欧亜両大陸に張り出した大国であるが、その本体部分がヨーロッパにあるのは言うまでもない。同じアジアのインドやアジアの周辺部として存在する豪州、ニュージーランドとは、まったく異質の国家である。ロシアのサミット参加に関しては、現時点でASEAN内部も意見がまとまっていないようだが、日本は断固として反対論の先頭に立たなければならない。
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