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2015-07-09 00:00
(連載2)ギリシャそしてユーロの今後のリスクと可能性
鈴木 馨祐
衆議院議員
短期的にはいろいろな対応策が欧州とギリシャの間で検討され、マーケットが一喜一憂するという状況が続くと思われます。場合によってはギリシャのユーロ離脱ということもあり得ると言わざるを得ません。しかし、ひとたびユーロの離脱が今回のような形で起こってしまえば、「ギリシャの次は・・」、というように金融環境が不安定になるたびにユーロの弱い環、脆弱な国に関しての資本流出のリスクは確実に高まります。リスクと利回りのねじれ、ゆがみが顕在化しやすいのはそうした脆弱国だからです。
こうした問題を根本的に解決するためには、実はとりうる選択は限られています。そして現状維持という選択が無いのもまた明らかです。具体的には、ユーロ圏として、(1)ユーロ圏の各国が財政や税制の機能を事実上統合し将来の政治統合に向けて進む、(2)ユーロという共通の通貨を無くし、金融・通貨政策を各国が担えるようにする、のどちらかを選択せねばなりません。
場合によっては、独仏ベネルクスの5カ国からなるコアグループと、それ以外の国からなる第2グループと、ギリシャのような脆弱生の高い第3グループというようにユーロ圏を分割することもあり得るかもしれません。いずれにしても、日米をはじめとする域外国はユーロ問題の影響が最小に抑えられるようしっかりと連携せねばなりません。
短期的には中国におけるバブル崩壊とも一部で言われる株価の下落も起こっているタイミングですから、市場全体のリスク・オフの流れを上手くマネージしながら過度な信用収縮を招かないような危機管理的な対応が必要ですし、中期的には、イギリスにおけるEUに関する国民投票をにらみ、EU・ユーロが国家との関係をどう整理していくのかという点も極めて重要なポイントです。日本としても様々な場合に備えておくと同時に、国際金融の秩序維持のために必要な手を打つことも場合によっては必要との危機感を持っておかねばなりません。(おわり)
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