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2015-06-20 00:00
(連載2)財政再建の本質とは何か
鈴木 馨祐
衆議院議員
おそらくこれは全く正しい。よく言われる経済成長による税収増には限界があります。バブル期のピークを遥かに上回る税収が毎年あげられるという内閣府の試算はごまかしの極みとしか言いようがない。根拠のない経済成長による税収増を歳出改革や必要最小限の増税を先送りする口実としてはなりません。なぜなら、改革が遅れれば遅れるほど、将来の我々の時代の負担は限りなく大きくなってしまうからです。
特に改革の必要が言われながら手を付けられていない社会保障費、例えば医療費の実態は医療機関への公金の投入です。医療への予算が増えることは、必ずしも医療の質の向上を意味しない。むしろ先端医療の研究や大病院の臨床ではなく、開業医への税金投入に直結するケースが極めて多い。診療報酬を引き上げればその分だけ、国民負担も患者の窓口負担も増える。国民全体も患者も負担が増えるだけで、喜ぶのは医者だけというのが医療費増加の構図です。
医者や自己負担のない公費丸抱えの患者の利益代表の発言力ばかりが大きく、国民・患者の声を代弁する代表が不在の状況が続いています。まさに旧来型の「バラマキ公共事業」と化した医療費の必要な改革すら医師会の圧力で出来ない今の状況は極めて異常です。医療費の抑制が医療レベルの低下を招くという偽りのイメージ戦略が、検証されることもなく受け入れられてしまっているのが今の状況です。
こうした財政の問題に限らず、現実的ではないただし一瞬「楽」な第三の選択肢に逃げ込むような議論が、石炭偏重のエネルギー問題、県外移設という非現実的な主張が幅を利かせる沖縄問題のように、あちこちで見られます。こうした状況をきちんと改め、国民のみなさまに正しい現実的な選択肢を提示し意見を聞きながら正しい決断を下すこと、これが改革、そして政治の真髄のはずです。金融緩和の結果、一部において弛みが生じているとすら見える、改革への覚悟、財政への危機感。将来に禍根を残さないよう、微力ではありますが、全力で頑張ってまいります。(おわり)
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