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2015-06-19 00:00
南シナ海問題はこれからが本番だ
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
日本の一部の人々は、「中国が南シナ海での埋め立て工事の完了を宣言したことをもって、やっと中国も世界の流れを読み取ることができるようになった。中国のソフトな対応が、これから期待される」などと述べたりしている。しかし、南シナ海問題は、中国にとってこれからが本当のシナリオが始まるのだ。この問題を考えるに当たり、最近インド人の学者と会話することがあり、その内容の一部を、次のとおり紹介する。
中国は、日本の柔道の極意のように、引かば押せ、押さば引けで、周囲を見渡し、孤立しているなと見るや、少しトーンダウンしたりする。それは、決して当初の計画を中止するというのではない。機を見て、また続行するのだ。そもそも、南シナ海での騒ぎは、中国は目くらましの戦術で動いているところが多いと自分はみる。彼らの真の狙いはインド洋であり、太平洋への彼らの自由な進出なのだ。インドに対しては、日米豪の防衛仲間に入れと米から誘いがしきりだ。そもそも、現大統領モディは、彼の地元の州の事件を理由に、米国からペルソナ・ノン・グラータを食らっていた人間だ。
現金な米は、彼の当選確実を見て取るや、すぐさまオバマが電話をくれインドと米との連携を説いた。インドは、伝統的に非同盟を国是とする。それが長い目で見て生き残りに最適だとみるからだ。それは、シンからモディに代わっても、根本では変わりはない。表面はその時の国際情勢に応じ、臨機応変な動きをとるとしてもだ。対米、対中の外交は、是是非非の対応をとる。中国とも、領土問題を棚上げにして、他のイッシュウで、協力できるものは、協力する。最近のAIIB参加もそうだ。領土問題で、中国の対インドと対日本とのその態度の差異には驚かされるが、自分が見るところ、日本に対しては、近親憎悪的,兄弟喧嘩的な要素がある。また、後進国は、先進国を羨望のまなざしで見がちで嫉妬心を燃やしがちだ。兄弟喧嘩は、他人の喧嘩より、解決が難しい。
インドは、軍事面でもきめ細かくきっちりと増強を図っている。ベトナムとの提携もその一つだ。また、ダライラマを保護しているが、これは、将来、中国が無理難題を言ってきた際、チベットで紛争に火をつける弾薬にもなりうる。こうした、外交カードを着々と準備している。インドと日本は、何と言ってもアジアにおける、重要な民主主義国家同士である。その意味でも、両国が手を携え、アジアに戦略バランスを作り上げることは大事だ。
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