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2015-06-19 00:00
(連載1)財政再建の本質とは何か
鈴木 馨祐
衆議院議員
財政健全化を巡る議論が「骨太の方針」の策定に向け本格化しています。やや気になるのが、歳出削減と経済成長が両立しないトレードオフであるかのような議論が一部に出ていること。日本経済の大半は民間企業の設備投資と個人消費であり、歳出による公的需要が経済の循環を左右するというのは全くの詭弁です。むしろ経済の好循環を考えるのであれば、予算という形で経済への政府の関与を強めるのではなく、戦略的な減税により民間が使える資金を増やすことの方が効果的です。
歳出削減が経済成長を阻害するという議論は、安倍政権の経済政策「3本の矢」について、2本目の矢にばかり視線が集中する旧い体質の政治家の感覚に近いと言わざるを得ない。公需は日本経済を支えるほどパワフルではあり得ないのです。まずはこの認識が必要です。今の財政に関する議論については、ポイントはかなり明らかで、基本的には社会保障経費や防衛、教育、社会資本整備のうちの最低限必要なものを政府の支出でカバーする、それに加えて、緊急時に限って一時的な呼び水としての需要創出を行うことはあり得る、これが歳出の大原則です。
そして、それを賄うための歳入の議論がついてくるわけです。ただし、今の日本にあっては、過去の借金もあり、また経済的にも過去のトレンドから考えても平均で50兆円台後半の税収というのが目一杯の歳入レベル、この相場観の下で、歳出についても当然それなりのキャップが必要になってくる、これが財政の議論です。
国が今始まるわけではなく、過去との連続の中で存在する以上、財政問題は現実論でなくてはなりません。国内外の市場関係者、経済界、海外の政治リーダーと話していて指摘される話があります。今の財政状況にあって、道は三つしかない。歳出削減、増税、将来世代へのツケの先送り。日本はそうも最もやってはならない3番目の道に堕ちていくのではないか、という見方です。(つづく)
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