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2006-11-17 00:00
連載投稿(1)超えられないハードル:東アジア共同体、どこまで可能か?
鈴木 馨祐
衆議院議員
東アジア共同体についての議論が非常に盛んである。確かに少子高齢化が進行し、国内マーケットの縮小が懸念される昨今の日本において、更なる成長や繁栄を続けていくためには、躍進し続け、人口も増加し続けるアジアのマーケットを常に念頭に置かざるを得ない。中流階級が誕生し、人口の一部とはいえ高い消費が見込まれる消費者層の増大、いまだ導入されていない環境技術や低いエネルギー効率が、今後のマーケットとしてのポテンシャルを感じさせるのは、極めて自然な流れである。
また、この地域における産業の発展や高所得層の出現は、同時に金融市場の活性化を予感させるものであり、金融インフラの1つとしてアジア共通債券市場構想の今後の進展の可能性は高い。またいまだに高い経済の脆弱性を考えれば、通貨システムをどうするべきかの検討は必要であり、チェンマイ・イニシアティブのように日本のリーダーシップのもとでリスクを軽減することも必要であろう。
このように見ていくと、実態的にもまた必要性の面からも東アジア共同体への流れは避けられないようにも思える。このような認識を前提として、地域共同体の実現可能性、すなわちどのような共同体が可能かについて検討したい。
地域共同体の代表的なものとして思い浮かぶものは、EUとNAFTAであろう。そして大体の共同体はこの2つの類型に属すると思われる。類型とはすなわち、いくつかの地域内大国が連合してリードするEUタイプ、圧倒的な影響力を持つ一国がリードするNAFTAタイプである。東アジアの状況を見るとき、客観的に見てこの地域には世界第2の経済大国であり、サミットメンバーである日本と世界最大の人口と陸軍を持つ国連常任理事国の中国の2カ国が存在していることからも、地域共同体は政治的にもNAFTA型のような一国リード型にはなり得ず、EUタイプに近い形となる可能性が高い。(つづく)
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