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2014-11-08 00:00
社会保障の本質的な改革が求められる時代
鈴木 馨祐
衆議院議員
国会は会期末まで3週間となりましたが、永田町としては年末に向けて、予算や税制の議論の季節がだんだんと盛り上がってきています。大きく注目される消費税の論議、あるいは法人税改革の議論といった税制面の論議が注目される今年の年末ですが、それはあくまで、経済成長と財政の健全化を目的とした方法論を巡る議論です。税に関して言えば、税負担を「出来る限り」低く抑え、また成長を阻害せず、フェアな制度でなくてはならぬというのはその大原則です。その上で、まず我々が共通の認識としてもっておかねばならないことは、財政の立て直しは避けてとおることが出来ない課題であるということ、そして財政再建に当たっては、歳出、歳入両面での改革が不可欠であるということに他なりません。
常に選挙を意識せざるを得ない政治家は、予算を拡大し、税金を安くするという、両立し得ないことを口にしがちであるというのは、ある意味事実でもありますが、政治家は同時に将来に責任を負っており、どんなに厳しくとも、歯を食いしばってその責務を果たさねばなりません。そして、歳出面の改革を考えるのであれば、やはり年間一兆円近いペースで急増している社会保障の歳出の改革は避けて通れない課題です。もちろん、無駄といっても良いような支出や非効率な支出を無くすということも極めて重要、かつすぐに実行せねばならないことですが、構造的な見直しも同時に行っていかねばなりません。
国民生活を考えれば、何よりも重要なことは、自助をベースとしながらも、どうしても必要な部分についての「公助」とそれを補う「共助」を組み合わせ、をし、その負担を国民の間に「公平に」求めることで、持続可能な状況を維持すること、に他なりません。構造的な見直しとは何を意味するのか。それは例えば、医療について言えばこの様な話です。今後医療が高度化していく中で、全ての疾患の全ての治療法を、公的保険制度の対象とすることは事実上不可能になっていきます。その中でどこかで線引きをせねばなりません。非常に厳しい作業ですが、「みんなで負担をする」公的保険制度においてはいつかやらねばならない判断でもあります。
あるいは年金。元々は「何歳まで生きるか判らない中で現役時代にどのくらいの蓄えが必要か判らない」というリスクをヘッジする為の保険であって、それ故に平均年齢より長生きした場合に支給される性質だったはずのものが、いつの間にか、給与か年金が毎月振り込まれるという所得保障の色合いが強い制度に変質してしまった点に、今の年金制度の根本的な問題があります。個々の本質を踏まえた改革をしない限り、構造的な問題の解決は出来ません。構造問題を先送りをすると、その分制度の持続可能性は下がり、その維持をする為のコストが上昇します。政治家が、覚悟をもって改革をせねばならない問題、取り組まねばならない問題はこれに限りませんが、少なくとも、今後数年のスパンで見れば、優先順位の極めて高いものであることに疑いの余地はありません。この様な問題意識を持ちながら、なるべく現実的なマイナスが少ない制度となるよういろいろなご意見をいただきながら取り組んでまいります。
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