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2014-08-21 00:00
韓国は日米から中国へ舵を切ったのか?
鈴木 馨祐
衆議院議員
訪米して何人かのアメリカの政治家と意見交換しました。議論の中心は、日本の経済の動向やTPPもそうですが、やはりアジアにおける特に軍事面での中国の台頭への懸念が大きい印象を受けています。そんな中、東アジアにおいては韓国の動向を注視する必要があるように思われます。私は、基本的に日米同盟を基軸に、台湾や韓国、オーストラリア等の法の支配や自由、民主、人権といった価値を共有する国々との連携を深めることが、東アジアにおける中国の無法な台頭による脅威を減らし、地域の安定に不可欠と考えています。
そして、韓国の知人と話していても、メディアや政治以外の世界においては、日韓関係はそれなりに草の根で安定していると感じてきています。私は、韓国は基本的には日本やアメリカに取っての東アジアにおけるパートナーとして、極めて重要な国であるとも考えています。しかし、その私ですら、最近の韓国の日本と中国、あるいはアメリカに対する動きには疑念を抱かざるを得ない。朴大統領が国内政治的な事情で「反日」スタンスをあえて強調する必要がある、というにしては中国への傾斜がやや度が過ぎるし、反日キャンペーンもしつこすぎるといわざるを得ません。
このところの政治的な動きを見ていると、韓国が日米の側に立つのではなく、中国の側といかないまでも中立的な立場に立とうとしているのではないか、との印象を持たざるを得ません。たしかに、韓国は中国とは陸続きで、中国の唯一の同盟国である北朝鮮と国境を接しています。日本とは比べ物にならないくらい中国の脅威も影響も受ける地政学的な環境にあるのは事実です。それ故に、中国との距離で曖昧さを残したいという事情がある可能性も理解は出来るところです。
しかし、現在の国際環境のもとで、日米の側に明確に立ってきたこれまでの数十年間の立ち位置を中立といえども中国寄りに移すとなれば、それは東アジアのバランスを大きく変えるのみならず、韓国自身にとっても歴史上長くそうであったような、中国の影響下の格下の衛星国に戻ってしまう可能性すらはらむ極めて危険な選択といわざるを得ません。地政学的にいえば、アメリカや日本は韓国との関係をあくまで対等な同盟国とする以上のインセンティブも無ければ能力もない一方で、中国にとっての朝鮮半島は意味合いが歴史的にも全く異なるという点を、韓国自身も冷静に判断する必要があるのではないか。もちろん日本としてどうこう言う筋合いのことではありませんが、アメリカの政治家との議論の中でも若干出てきたテーマでもあり、ここに書かせていただいたところです。
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