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2014-08-06 00:00
(連載2)「ODA卒業国」への野放図な資金援助はすべきでない
高峰 康修
岡崎研究所特別研究員
政府は、今年度中に、ODA大綱を見直し、上述の方針が実現できる見込みである。ただ、気になるのは、防災・気候変動だけでなく、景気変動に対して脆弱な観光産業に依存した国への配慮があると報じられていることである。支援継続は、防災・気候変動への対応に限るべきで、「ODA卒業国」への野放図な資金援助に繋がるようなことはすべきではない。
中国による大々的で巨額の資金投下に対抗する焦りはあろうが、中国と熾烈な援助競争を繰り広げることには、大きなマイナスがある。その良い例が、太平洋の島嶼国への中国と台湾の援助競争である。太平洋の島嶼国の中には、台湾との外交関係の断絶、再開を繰り返すことで、両国からの援助をしたたかに獲得している国がある。
援助の額自体は、国家予算から見れば微々たるものに過ぎないが、だからといって、税金を役に立たないことに使ってよいことにはならない。そして、被援助国にとっても、法の支配に則ったグッド・ガバナンスに資する支援でないと、かえって、その国を国際社会の良き一員でなくしてしまうことになる。
安倍総理は、今回、CARICOMは、法の支配に基づく海洋秩序を重視し、共通の価値観を有するグローバルパートナーである、と言っている。この原則を曲げずに、真に有意義な支援継続を実施していただきたいと思う。(おわり)
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