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2014-07-15 00:00
(連載2)自然増収隠す財務官僚と御用メディア
田村 秀男
ジャーナリスト
財務省が14年度に見込んでいる一般会計税収総額は50兆円である。消費増税がなくても景気回復が続けば楽々達成できる数値だ。ところが、内訳をみると、13年度に比べて増加しているのは税率を8%に引き上げた消費税だけで、所得税収と法人税収はかなり減る。13年度税収を意図的に低く見積もり、消費税増税効果を際立たせようとする財務官僚の数字操作のたまものだ。
アベノミクスによる税の自然増に背を向け、誤った税収見込みを押し通す。増税に向けた世論操作のため、国家財政の根幹データをねじ曲げる財務官僚は「パワーエリート」の名に値するのか。唯々諾々と従うメディアとは、「社会の公器」なのか。消費増税ショックは大きく、5月の勤労者家計の実質消費支出は前年同期比マイナス8・8%まで落ち込んだ。実質収入もマイナス4・6%で、春闘による賃上げは増税後の物価上昇にはるかに及ばない。
消費水準が停滞を続けると、アベノミクスで回復しかけている雇用や企業の生産・設備投資に悪影響を及ぼしかねない。すると、経済成長率は減速し、皮肉なことに財務官僚の見込み通り、所得税収も法人税収も13年度を下回る。消費税収のほうも財務省の見込み通り増えるかどうかあやしいものだが、税率が5%から8%、6割上がるのだから、程度はともかく増収にはなるだろう。民間は収入や収益が細れば所得税支払額は下がるが、消費税からは逃げられない。
97年度の消費税増税以降、所得税収と法人税収が大きく落ち込み、その減収分が消費税増収分をはるかに超えて財政が悪化して、現在に至る。その愚を繰り返すのか。(おわり)
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