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2014-07-08 00:00
中韓の歴史共闘はいつか破綻する
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
7月3、4日の習近平国家主席による訪韓の目的の一つは、対日歴史認識の共闘であった。その他の目的としては、いろいろ分析されているが、北朝鮮への嫌がらせ、なども言われている。中国は今まで、慰安婦問題を公式に取り上げたことはなかった。しかし、日本への嫌がらせのためには、何でもありになった。
中国、韓国の「歴史認識」共闘は、公式には1995年の両国首脳の発言からであるが、その以前からも、例えば1982年の歴史教科書問題など、その芽はあったのである。しかし、日本は、「これら問題はやがて沈静化し、日韓両国はともに東アジアでの民主と自由を標榜する国家として、その繁栄と平和を築く道をとることになる」とミスジャッジをしたのだ。
一方、朝鮮半島の歴史は、中国王朝との絶え間ない抗争である。半島の国は、面従腹背でしたたかに抵抗してきた。独裁国家と曲がりなりにも民主国家である今の韓国は、矛盾を抱えた同志であるが、その破綻はいつか来る。また、中国との歴史論議で困るのは、真理を求める学問的実証的手法を時には超越して、事実関係とは別に、(被害を受けた)人々の心情からくる真理があるとの無茶苦茶な論理を公然と持ち出してくることである。
中ソ論争は20年続いた。ロシアの知人は、中国とやりあうのは、なかなかしんどい話だと述べている。これから世界の中国公館などで、たえまなく日本の歴史認識の酷さを宣伝してくることになる。日本は、知恵を絞り、他の国々が不正確な知識を持たないように辛抱強く反論しなければならない。現在、日本政府は「敵の敵は味方」の思いから、北朝鮮と「拉致」問題を討議している。しかし、気を付けなければならないのは、日本国内の心情を重視するあまり、「拉致」を優先しすぎ、北朝鮮の核・ミサイルへの対応で、西側の足並みを乱すことだ。これこそ、中国や北朝鮮が狙う最大の目的なのかもしれない。
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