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2014-05-28 00:00
(連載2)忘れられてしまった「気候変動・温暖化」
鈴木 馨祐
衆議院議員
諸外国の観点、国際政治の現実にあって人類の生活に深刻な影響を与え、そして、気がついたときには手遅れということになりかねない気候変動の問題は、我々の時代が抱える最も深刻な最重要課題の一つと、相当の危機感を持って語られることが多いわけです。そして本来、エネルギーの効率化をはじめとする温暖化技術などは、日本のお家芸でもあり、新興国も含めた世界全体で気候変動・温暖化対策を強制力を持って進めていくことは、少なくとも5年くらい前まで、日本の国益とも合致する大方針でもあったはずなのです。
その観点からすると、私が違和感を持ったのは、石炭発電を新規を含めて進めるという記述があったこと。国内外の旧来型の石炭発電所を新型のもに置き換えるのはともかくとして、新規に石炭発電所をつくっていくというのは基本的にはあってはならないことです。100%安全とは言い切れない原子力発電、コストの問題を抱える天然ガスの発電のかわりに、最新式でも天然ガスの1.5倍のCO2排出をする石炭発電を進めるというのは明らかに世界の流れに逆行する政策です。
今回のエネルギー基本計画は、政府の説明によれば法的拘束力はないということでもあり、説明に来た担当官が、石炭について具体的に新規のものを次の見直しの三年後までに増やすことは無い、と私に明言したので、総務会でも反対しませんでした。少なくともこうした問題がマスコミを含め政治の場で議論とならなかった点は、世界的に見れば極めて異常な状況です。
今回の件については個人的には会議が重なって出られなかったというやむを得ない事情があったわけですが、この基本計画が世に出てしまった以上は、実質のところで世界の気候変動への対応の流れと逆行する政策を日本が進め、世界の中で孤立するようなことがないようきちんとウォッチしていきたいと思います。(おわり)
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