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2014-05-21 00:00
(連載1)韓国のようなことなかれ主義に陥るな
高畑 昭男
ジャーナリスト
連休の合い間に、10年前に話題を呼んだ映画「海猿」をレンタルして、あらためて鑑賞した。300人余の犠牲・行方不明者を出した韓国のフェリー転覆事故を見て、日韓の海上保安当局の仕事ぶりのあまりの落差に驚き、ふと映画を思い出したからだ。いうまでもなく「海猿」は海上保安官の中でも過酷な任務で知られる潜水士を志願した若者たちの物語だ。高い水圧やエアーボンベの残量などによって、彼らは限られた時間しか潜れない。寸秒を争う時間との戦いの中で、自らの命をかけて他のバディ(同僚)らの命を救う。フィクションとはいえ、最後まで手に汗を握る思いで画面から目を離せなかった。
現実の韓国フェリー事故では、船会社の無責任経営に加え、海洋警察を含む政府当局のずさんな対応が次々に暴露され、あきれるほかはない。中でも残念でならないのは、日本の海保当局が素早く救援体制を組んで支援を申し出たのに、韓国側が謝絶したと伝えられたことだ。「海猿」の仲間たちの合言葉は「カッコをつけていては命を救えない」というものだったが、韓国フェリー事故はそれがまさに的中していたように思う。
昨年12月、南スーダン国連PKOの韓国軍部隊に日本の自衛隊が弾薬を無償提供した際にも、韓国政府は最近の日韓関係にからむ政治的思惑と体面にこだわった。虚偽の発表を繰り返し、日本の善意を踏みにじったのは記憶に新しい。今回の支援謝絶の詳細は定かではないが、体面や世間体を気にして「カッコ」をつけている間に、いたずらに多くの犠牲を出してしまったのではないか。
フェリー事故に続いて起きた地下鉄の追突事故でも、係員が事前に異常に気がついたのに、アラート通報を怠ったという。トップの朴槿恵大統領を含めて、韓国民の政府不信が極限に達しているのはさして不思議と思えない。体面や「ことなかれ主義」に汚染された韓国政治・社会の病巣が透けて見えた気がする。(つづく)
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