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2013-12-02 00:00
(連載)ブラフではない中国の防空識別圏設定(1)
鈴木 馨祐
衆議院議員
中国が尖閣上空を含む空域に防空識別圏を設定したということです。この件、極めて深刻な問題と言わざるを得ません。ある意味で、今後の東アジアにおける国際政治の分岐点ともなりかねない問題です。これまでの中国の様々なアクションとは比較にならないくらい深刻な事態だということを我々は認識せねばなりません。
今回の行動、中国は決して脅しや見せ掛けでこのような行動に出たと考えるべきではありません。東アジアにおけるアメリカのプレゼンスを低減させ、自らの覇権をこの地域に築き上げるという戦略に即したステップとして、周到に打ってきた手だと考えるべきだと私は考えます。
この問題、我が国として具体的なアクションをアメリカとともに、中国に対してとることに失敗すれば、ナチスドイツの台頭を許し、結果的に世界大戦に巻き込まれた1930年代のヨーロッパの二の舞ともなりかねません。我々は歴史に学ばねばならない。今回の中国の行動は中国の次のような長期戦略のワンステップであるということを肝に銘じて誤りなきよう対応することが求められます。
(1)中国はアメリカの軍事的プレゼンスを西太平洋において低減させることを最大の目的とし、(2)そのためにアメリカとの交渉に持ち込むため現在の米国圧倒的優位の核のバランスの是正を戦略目標として設定。(3)車載式固体燃料のICBMの射程がアメリカ本土全てをおさめられていない現状にあっては唯一の方法は戦略核や戦術核を搭載した潜水艦の東太平洋へのフリーアクセスであり、その最大の障害となっているのが日本列島から西南諸島にかけての一連の地理的な存在と日本の自衛隊による対中国海軍・潜水艦の哨戒能力というのが今の実態。(4)従って中国の戦術的ターゲットの第一として、この日本の哨戒能力の低減のために、実効支配できる海域空域をできる限り現在の日中中間線から沖縄の近くに押し上げるということが設定されている、という可能性が高い。(つづく)
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