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2013-11-04 00:00
変わらないオバマ外交の本質
川上 高司
拓殖大学教授
10月21日、ケリー国務長官とサウジアラビアのファイサル外相がパリで緊急会談を行った。サウジアラビアはアメリカとイランの宥和ムードに強い不満を持っている。さらにシリアへの軍事行動を回避したことにも不満を持ち、国連の非常任理事国の議席を辞退した。サウジアラビアのバンダル情報相は、「辞退は国連ではなくアメリカへの(不満の)意志表示だ」とヨーロッパの外交官に漏らしたというから、その怒りは本気である。
ケリー国務長官はパリで、サウジアラビアがアメリカに失望しているのはよく理解している、だからこそ誠意を尽くして話しをしたいとコメントを発表した。さらに両国の関係は盤石で揺るがないし亀裂など入っていないと釈明したが、サウジアラビア側はアメリカと距離を置くことも考慮している、と取りつく島もない。ケリー長官はサウジの疑念を晴らすことはできなかったのだ。
続いてローマではイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。ネタニヤフ首相とは7時間にも及ぶ会談となったが、首相はアメリカの対イラン外交にはまったく納得しなかった。イランへの経済制裁を終了させることは「論外」と強く反発し、すべての核開発の中止と地下施設の閉鎖を求めているからだ。
アメリカの外交政策をめぐって中東ではその真意がわからないととまどいが広がりつつある。だが唯一だれもが確信しているのが「オバマ大統領は中東問題には消極的。かかわりを避けようとしている」ということだ。地域の問題は地域で取り組む、オバマ外交の本質は変わっていないのかもしれない。
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