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2013-10-15 00:00
日本の出番である
日下 公人
多摩大学名誉教授
中国と韓国から歴史認識をもてと言われたためかどうかはともかく日本では歴史好きの人がふえてきた。安倍首相は『日本をとりもどそう』という大看板のもとで“地球儀外交”といわれる八面六臂の新外交を展開している。外務省も“敗戦国の外交には限界がある”と自分から言っていた時代をのりこえつつある。新聞を開けば“日本はアジアのため、単独でも立ち上がって戦ってくれたので、われわれは独立できた”という新興国の声を集めた本の出版広告が大きく出ている。
そのように日本をとりもどすための歴史再認識がはじまっているが、それは一体何百年さかのぼるのだろうか。日本くらい文献資料が多い国はないと思うが、日本列島に住む日本人によって日本語で書かれた文献は2000年の昔にさかのぼり、今でも読める。少年、少女でも読んで分かる。さらに伝承や考古学的遺物に頼れば3000年、4000年の昔にさかのぼって日本のみならず周辺諸国との関係も分かる。
しかも最近の100年間は世界史の主役でもあったから、日本は未来へつづく「世界史」を書く資格がある。世界に対して日本がしたこと、しなかったことを書き出し、それに合わせて世界各国が互いにしたこと、しなかったことを日本のメガネを通して書く新しい世界史は今や、国際貢献として最大のものになると思う。世界は日本を鏡として自分の姿を見れば分ることがたくさんある。
世界各国は(1)中国の強大化と(2)近づく金融大混乱と(3)自らのアイデンティティクライシスに対して打つ手がない。どの国もとりもどす歴史は500年位しかないから思想も文化も底が浅い。民主主義と自由主義も世界に対しては実行したことがないから、そんな国々が「世界史」を書くと、どうしても大ウソだらけになる。または自己正当化がゆきすぎたものになるから書けないし、現に書いていない。それで、日本の出番である。日本はこれからの世界のために自分が考える世界史を書かねばならない。それはアベノミクスの第四の矢で世界はそれをまっている。
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